広告大手の電通と博報堂DYホールディングスは10日、2010年9月中間連結決算をそれぞれ発表した。電通は、サッカー・ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会や7月の参院選の効果で2ケタの増収となった。博報堂DYは、テレビスポット以外のマスメディアが伸び悩み、減収となった。
電通の売上高は、前年同期比10.5%増の8684億円。メディア別では、テレビスポットが13.4%増と全体を押し上げ、マス4媒体の売上高が4.6%増(4034億円)とプラスとなった。もっとも、新聞、雑誌など他のマスメディアは減収だった。インタラクティブメディアは4割増と躍進した。クライアント業種別では「情報・通信」が3割近く増えた。営業利益も2.5倍と大幅増となったが、子会社関連の特別損失を計上したため、純利益は59.9%減の28億5900万円に落ち込んだ。
博報堂DYホールディングスの売上高は1.9%減の4341億円。主力のテレビが0.2%増となったが、他のマスメディアが減収となり、4媒体では3.6%減(2378億円)。インターネットは24%だった。クライアント業種別では、「不動産・住宅設備」が2割増えた。保有株式の評価損が響き、純損益は33億4300万円の赤字(前年同期は16億9900万円の赤字)となった。