【前回記事】「主役はモバイルからIoTへ、世界が注目するテクノロジーの祭典——現地からレポート「CES2015」」はこちら
(著者:電通 コミュニケーション・デザイン・センター プロデューサー森 直樹)
IoT、概念から現実の世界へ
さて、CES Unveiledの紹介から始まりましたCESレポートですが、CESは国内外で最も注目される家電・IT国際的なカンファレンスです。したがって、CESの最新情報、とりわけ家電やモバイルの新製品は、WEBのみならずテレビや新聞など多くのメディアで取り上げられます。
そこで昨年に引き続きアドタイでお送りする、私のCESレポートはコミュニケーション領域・ネットビジネス領域に携わる筆者独自の視点お届けしたいと思います。2回目のCES2015レポートは、CES PRESS DayとCESに併せて開催されているAT&T Developer Summitの様子をお伝えします。
AT&T Developer Summitから米国IT巨大企業の視線を探る
AT&Tは、世界に7万人以上の従業員を抱える米国のモバイルやIT業界を代表する巨大なテレコム企業です。AT&Tは、毎年CESに併せて開発者向けのカンファレンスであるAT&T Developer Summitを開催しています。
250億のデバイスが接続されている世界
AT&TのRalph de la Vega, President and CEOは、基調講演でAT&Tの予測として現在49億のデバイスがネットに接続されているが、2020年までに250億以上に拡大するであろうと話しています。さらに、多くのデバイスが接続される世界では、デバイス間を接続するクラウドベースのプラットフォームが重要になるため、AT&Tは6年間でモバイルクラウドに1400億ドルの投資をすると付け加えました。
今後、IoTが伸展するに従い、それらを支えるクラウドベースのサービス提供が重要になると思われます。
今回は、IoTのビジネスソリューションの紹介もされていました。上の写真は、ネットに接続された業務用の調理器具。飲食店への導入を想定しており、クラウドからレシピがダウンロードされて、ファストフード店の新規メニューがマニュアル・トレーニングなしで提供可能な様子をデモストレーションしていました。