IoT専門の企画会社を設立 博報堂グループのスパイスボックス

博報堂グループのデジタル総合広告会社スパイスボックスは11日、製品をインターネットにつなげて利便性を高める「インターネット・オブ・シングス(IoT)」の企画専門会社WHITEを設立した。

メーカーや新興企業と組んだり、自社オリジナルで、IoT製品の企画・開発を行う。収益は、製品の直接販売や、企画・開発費、ライセンス費などから得る。2018年3月期までに売上高5億円を目指す。

WHITE代表取締役社長に就いた神谷憲司氏。同氏は、スパイスボックス 執行役員も兼任し、スパイスボックスの経営にも携わる。WHITEは「インターネット×モノで新しい『体験』をつくる会社。IoT時代にふさわしい商品体験、ブランド体験を生み出したい」。

社外の協業パートナーにはメディアアーティストの千房けん輔氏を迎えた。グローバル展開を視野に入れたプロダクトやサービスの企画・開発も行うという。

社長はスパイスボックス執行役員の神谷憲司氏が兼任する。同氏はIoTのあり方について、「商品はたったひとつの体験を提供するものから、個々人の嗜好に合った多様な体験を提供するものになる」と話す。

神谷氏が注目するIoT領域のひとつが「スマートフォンIoT」だ。スマホにアタッチメントを着け、通信機能や演算機能、センサー機能を利用する。例えば、明治大学・渡邊恵太研究室では、スマホと水差しを組み合わせ、検索したレシピ情報から必要な容量を可視化するIoT計量カップを制作している。

「スマホIoT」の例。スマートフォンのイヤホンジャックに車輪型の装置を挿し、転がした分の長さを測れる。小包みの大きさから送料を計算したり、テーブルの大きさから見合ったサイズの小物を検索したりといった活用法を想定する。筑波大学が主催する2014年度「分野・地域を越えた実践的情報教育協働ネットワーク」(enPiT)の成果物のひとつ。

「アプリをインストールするように、必要な機能をアタッチメントとして追加するスマホIoTは、普及する可能性の高い領域のひとつ。WHITEでは、スマホIoTだけでなく、誰でも気軽に楽しめるIoT体験を生み出していきたい」(神谷氏)。

新会社はスパイスボックスの100%出資で、資本金は3000万円。東京都目黒区に拠点を置く。


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