【前回】マーケターが知っておきたい!Twitterの超・基本 ユーザー動向篇はこちら
Twitterが日本でサービスを開始したのは、2008年。それ以降、さまざまなソーシャルメディアが登場していますが、Twitterは日本においてSNSが一般化するきっかけとなったサービスだと言えます。読者の方の中にはすでに公式アカウントを運用している、あるいはプロモツイートに出稿をしたこともあるという方もいるかもしれません。
しかしSNSは、ユーザーや社会の変化に合わせて常に進化しています。連載第2回では、日本におけるTwitterユーザーの特性などについて紹介し、それがいかにビジネスにつながっていくかを紹介します。
若者の生活から知るTwitterユーザーの3つのインサイト
今回は、Twitterユーザーが、何のために、どうTwitterを使っているのか?ということから話を進めたいと思います。私たちもその現状が知りたくて、デジタル世代(ネイティブ)と言われる若者の生活に密着して、Twitterを利用しているシーンに着目してみました。そして、そこから3つのインサイトが浮かび上がってきました。
まず1つ目が
●Twitterは生活の一部となっている。
若い人に話を聞くと、朝起きてまずTwitterを見るという人も多く、1日500アクセスはしているという人もいました。一日の初め、誰かとコミュニケーションしたい時、何か情報を得たい時、ちょっと暇な時…、などさまざまな“瞬間”、いわゆるモーメント(Moment)に対応しているのがTwitterだと言えると思います。
2つ目が
●受け身の態度で情報収集している。
これは、Twitterを利用する時に、積極的に何かしなきゃいけない、一日数回はツイートしなきゃいけない…、というような強迫観念がないということです。特に若い人は、自分の友だち以外に、好きな芸能人や好きなショップやブランド、気になるイベントなどをフォローしています。そうすると、自然にタイムラインに自分が知りたい情報、興味深いトピックが流れていて、自分好みの有用な情報ソースになっているのです。
最後が
●リアルタイムに次の行動を決める。
これは2つ目とも関連してくるのですが、Twitter上にユーザーに即した情報が流れるということは、次の行動を決めるヒントにもなるということです。「○○コーヒーの新作が登場」という情報がタイムライン上に流れると、「じゃあ、学校帰りに買ってみよう」という行動につながる。ほかにも、例えばテーマパークや美術展などの混雑状況もリアルに分かる。「このアトラクションは混んでいるけど、向こうは空いているみたいだから、そこから行こう」といったような。また大学生などは、学校のホームページではなく、Twitter上で休講情報などをゲットしている人が多いようです。
これらは、情報を流す企業側にも知ってほしいインサイトです。
新商品情報やイベント情報などスピード感が必要なニュースは、時間をかけてホームページを更新して告知するよりも、Twitterで発信したほうが、早く・確実にそれを知りたいユーザーに届く可能性があると思います。
また、これまでは若年層を見てきましたが、30歳以上のユーザーには、また違った利用行動が見て取れます。図1にある通り、30歳以上では、Twitterで目にする情報のトップは友人などではなく「日常生活で接点のない人の意見や近況」で、それに続く項目からも、情報収集ツールとしてTwitterを利用していることが分かります。また、図2からも、より企業やメディアのアカウントをフォローしていることが分かると思います。