駅ロッカーにネット商品配達 東急ストアが綱島駅で開始

東急電鉄は12日、ネット経由で買った食品スーパー「東急ストア」の商品を、駅に備えた専用ロッカーに配送するサービスを始めた。冷蔵機能を持つロッカーを東横線綱島駅に試験的に設置した。8日の「東急ストア綱島駅前店」閉店に伴い、利用者から「買い物が不便になる」との声が寄せられていた。

出荷確認メール内のバーコードをロッカーの読み取り機にかざすと開く。

ロッカーは全10室で、内6室に冷蔵機能がある。東急ストアのネットスーパーの会員登録後、「ロッカー受け取り綱島駅」を選ぶと利用できる。受け取り時間帯は、昼1時30分~3時30分、夕方4時~5時30分、夜6時~9時の3パターン。受け取り時間を過ぎた商品は廃棄する。ロッカー利用料は324円(税込)で、2500円(税込)以上の買い物で無料になる。

東急ストアネットスーパーは、家事代行などを手がけるグループ会社「東急ベル」が、東急ストア店頭の商品を会員の自宅に届けるサービス。2009年10月に宮前平店(川崎市)で開始して以来、1月までに12店舗に拡大している。

ネットスーパー利用意向者は微減傾向に

調査会社マイボイスコムの調べでは、2015年10月時点で「ネットスーパーを使いたい」とする利用意向者は前年比2.4ポイント減の23.2%で、微減傾向にある。

ネットスーパーを利用する理由は、「重いもの・かさばるものを届けてくれる」が利用経験者の54.3%で最も多く、次いで「買い物時間を節約できる」(34.0%)、以下「配送料が無料・割安」「外出したくないときに便利」が2割台で続く。「外出できない・しづらい」「外出したくないときに便利」「重いもの・かさばるものを届けてくれる」は、女性が男性を10ポイント以上上回る。

「ネットスーパーの不満点」では、「重量物は送料に追加費用がかかる場合がある」(男性35歳)、「原材料など商品説明の品質表示が不十分。買ったことのない商品は選びにくい」(女性43歳)などが利用者から挙がった。

一方、ネットスーパーを使ったことのない人からの不満点は、「配送可能地域を増やしてほしい。送料がもうちょっと安くならないか」(男性23歳)、「宅配の場合家で待っている時間がいや。だったら仕事帰りに買って帰ったほうがいい」(女性34歳)、「お惣菜が買えたらいい。将来一人暮らしになったら、一人分のセットを購入してついでに日用品も配達してほしい」(女性59歳)など。

調査方法はインターネット調査で、調査時期は2015年10月1日~5日。回答者数は1万409人だった。


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