このコラムでは「アンバサダー視点のススメ」というタイトルで、ファンやアンバサダーの視点でマーケティングを考える記事を投稿してきました。気がついたらコラム開始から一年以上が経過しました。
このコラムに対する皆さんのフィードバックを日々見ながら感じていたのが、そもそもファンやアンバサダーを重視する活動において、「どういった活動がシンボルとして捉えられているのだろうか」という疑問でした。
もちろん私や私が勤めるアジャイルメディア・ネットワークはファンやアンバサダーを重視したマーケティングやコミュニケーション活動を「アンバサダープログラム」と定義して、企業に提案している立場ですから、自分たちの取り組みが最先端であるべき会社ではあります。
ただ、実際には、ファンやアンバサダーを重視した活動というのは、私が今の会社に転職する前から、多くの企業で取り組まれてきた活動です。正直な話、ファンやアンバサダーとのコミュニケーションに本当の意味で長けているのは、何年もの間、自社のファンと向き合い続けている企業担当者の方々であることは間違いないと感じています。
私自身は、この領域で長くマニアックに活動してきた結果、日本中のファンやアンバサダーを重視した活動に挑戦されている方々と出会うことができました。そういう方々にいろいろと教えてもらい、それを発信する機会をもらっている結果、アドタイにアンバサダーをテーマにしたコラムを書かせてもらう幸運に恵まれているわけです。
それでも、ふと冷静に考えてみると、「日本におけるファンコミュニティやアンバサダープログラムの代表的な事例を教えてください」と言われると考え込んでしまう自分がいます。
これが広告であれば比較的、話は簡単です。カンヌライオンズをはじめ、広告を表彰する取り組みはたくさんありますから、そういった広告賞の受賞作品を紹介すれば、納得感は高いでしょう。
ただ、ファンやアンバサダーとのコミュニケーションを重視した活動を表彰する取り組みはほとんどありませんでした。
そんな問題意識で今回企画したのが「アンバサダープログラムアワード」です。
このアワードでは、あえてオープンな投票企画をするのではなく、企業担当者の方々に推薦してもらい、さらに企業担当者にクローズドに投票してもらうという形式にこだわって企画をしました。
その結果選ばれたのが、こちらの8社の活動です。
■ソニーモバイルコミュニケーションズ「Xperiaアンバサダープログラム」
■日本ケンタッキー・フライド・チキン「KFCアンバサダープログラム」