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こんにちは、椎木里佳です。
この春から大学3年生になり、授業と経営の毎日がまたスタートしました。
そんななか、先日クライアントさんから「最近何のテレビ番組が流行っているか?」と質問を受けました。
TBS「水曜日のダウンタウン」と日本テレビ「月曜から夜ふかし」は度々話題にのぼるものの、大学に入ってからテレビの話題がほとんど出てきていないと気づきました。
テレビはあるけど、見る時間がない。が大学生の本音!
若者のテレビ離れが叫ばれて久しいですが、実際はどうなっているのでしょうか?
実家暮らしの大学生たちは家にテレビがあるから観ているかもしれないですが、上京して一人暮らしをしている子はテレビを観ていないだけではなく、テレビを持ってすらいないのではないか?
そう思い、地方から上京し一人暮らしの友達何名かに話を聞いてみました。
「親に買ってもらってor譲ってもらって、テレビは持っているがほぼ観ない」
というパターンが大学生のボリュームゾーンだと実感しました。
テレビを持っている子でも、ほとんど観ていないと回答する子が多く、観ても週に1〜2番組くらいとのこと。理由は、とにかく時間がない。
朝から大学、サークル、夜はバイト、帰ってきて寝るだけ、また大学の繰り返しでテレビをつける時間はほとんどない。
テレビを持っていない子の回答としては、ニュースはTwitter、暇つぶしはYouTubeがあるのでテレビが必要ない、欲しいとも思わないとのこと。
私と同世代である1997年生まれの若者は、中学1年生の頃にiPhone4が発売、同時期にLINEがスタートし、YouTube、Twitter、Instagramと動画やSNSのブームが続いています。
今年21歳を迎える大学3年生の私たちですら、中学時代からSNSを使いこなしている世代。
私たちのさらに年下、新大学1年生の2000年代生まれはおそらく、小学生からSNSを使いこなし、テレビを観る習慣がない子達が大勢いるはず。
彼らが大学生になり一人暮らしをする際、果たしてテレビを買うのでしょうか?
総務省が東大大学院などと調べたテレビやネットの利用状況のデータでは、2016年の平日1日あたりのテレビの視聴時間は、前年比3.6%減の168分でした。ネット利用時間は10.3%増の99.8分で、4年連続で増えています。
データによると、年代が低いほどテレビの視聴が短く、ネットが長い。10~20代はインターネットがテレビを上回っています。
2016年といえば、InstagramやNetflixがまだ下火な年。
今年以降に取るデータでは、さらに若者のスマホ使用時間が増えるのではないでしょうか。
ジャストシステムのネットリサーチサービス「Fastask」を利用して実施した「動画&動画広告 月次定点調査(2017年8月度)」によると、10代がスマホで最も利用するコンテンツは「動画」。1日平均80分以上視聴していることがわかります。
ゲームや漫画、SNSの時間も全て足すと1日平均約440分をスマホに費やしています。
約7時間以上スマホを使って情報を取っているということになります。
7時間以上触れているスマホと90分間視聴するテレビ。
こんなにも差があるものかとデータを見て驚きましたが、私自身も周りも、ほぼほぼこのデータ通りの時間の使い方をしています。
今回、テレビは終わり!ということを言いたいのではなく、まだまだ道はあると言うことをお伝えしておきたいです。
良いコンテンツは必ず観られますし、若者は常に新しいコンテンツを探し求めています。
TwitterやInstagramでも、テレビ番組を切り抜いた動画が出回っています。
テレビというガジェットは将来的になくなるかもしれない。
その中でもコンテンツを作り続け、若者を引きつけることこそ、今のテレビ業界には必要ではないかと感じています。