大量のクリエイティブをこなす上で制作段階の履歴やスピード感が課題に
―アパレル市場の動向はどのようになってきているのでしょうか?
檀野:ここ数年アパレル市場で感じることは、EC市場が拡大し、よりお客さまとの距離が近い存在であるということです。
SNSとの連動でEC化率も上昇傾向にありますし、YouTubeを見ても同時に検索し、ブランド認知と同時に購入でき、セールの通知が通勤時、食事中でも構わず来ますし、アパレル市場というより通販がお客さまとより近しい存在であると考えています。デザインや決済方法、CRMなども含めて弊社ではブランド全体を盛り上げるために通販サイトが担う役割は大きいかと考え、Webサイトを強化するのが当たり前になっているという風潮です。
―そのような風潮の中、WEGOのクリエイティブの特徴は何ですか?
檀野:WEGOが提案する「PUNYUS(ぷにゅず)」は、渡辺直美氏のプロデュースブランドで、女の子の感性をファッションで表現しています。サイズもフリーから6Lまでと、サイズレス、ジェンダーレスですので、年齢性別問わず幅広いお客さまから会員登録があるのが特徴です。
日々クリエイティブな業務に取り組みながら試行錯誤するのは、お客さまの気持ちにどこまで近いものを提案できているかということです。渡辺氏はInstagramのフォロワー数が850万人を超えるなど、非常に発信力を持った方ですので、企画の打ち出し方などはPUNYUSのブランドカラーを尊重するように制作を心かけております。
―「PUNYUS」ではどのような課題をお待ちだったのでしょうか?
檀野:情報や制作物の共有、管理が課題でした。
今までは、社内の情報共有はSkypeで行い、個別でのクリエイティブ内容はLINE、Eメールで送信されるなど、情報がひとつになっておらず、最終の入稿制作物がどこかわからないという、いつも誰かが探し物をしているような状況になっていました。Webコンテンツのクリエイティブは、社内ネットワークの中に入れて管理をしていましたが、フォルダ内にあるクリエイティブが最終版に更新されているのか、されていないのか、メンバーを呼んで聞くのも面倒でした。
またWebサイトでは、朝に昨晩の売上を見て夕方には制作を変更することもあるので、そのような場合に対応していくスピード感も課題のひとつでした。それらの課題を解決するために、2015年1月にAdFlowを導入しました。
―AdFlowを活用し始めて、どのように変わりましたか?
檀野:社内のフォルダにはデザイナーが制作した数十パターンの案を全て入れることができませんでしたが、AdFlowを活用し、デザイナーに制作パターンの数が多くても気にせずアップしてもらうようになったことで、制作した全ての案を確認できるようになりました。その中で、ABテストなどに使ったり、次のクリエイティブに活かしたりしています。
制作管理面もスピードの面も変わりましたね。企画会議でAdFlowを開いて、制作の素材として必要な要素を一つひとつ確認しながら案件立案ができるので、仕事が早く、抜けのない成果物をつくれるようになりました。
ここ2、3年は自社でアプリ更新をしたり、LINEやSNSの更新メニューが増えたり、制作物が一気に増加していますので、AdFlowがなかったら回っていかなかったと実感します。通販ECサイトのメルマガの開封率は10%いけば上々といわれていますが、「PUNYUS」では40%~50%達成することもあります。ブランド全体でECが占める割合が高くなっております。
―WEGOでは、AdFlowをどのように利用しているのでしょうか?
檀野:弊社のEコマースに関わる人は全員AdFlowのアカウントを持っています。現在は、社員だけではなく外部のコーディングに携わる人にもアカウントを発行しており、おかげさまでAdFlowを活用する前が想像できないくらいに有効活用させていただいています。