「文化庁メディア芸術祭」(主催・CG-ARTS協会)の今年度の受賞作品が8日発表され、広告関連では、ツイッターのフォロワーがキャラクターになってパレードするWebコンテンツ「IS Parade(パレード)」(KDDI)がエンターテインメント部門の大賞に選ばれた。同部門では、靴下専門店運営タビオのWebサイト「Tabio Slide Show」が優秀賞に、iPad(アイパッド)を使ったマジック映像「iPad magic」(電通・内田伸哉氏)が奨励賞に選ばれた。
運営委員の浜野保樹・東大教授は、「応募作品を通じて、これまで見たこともないような優れた作品が、世界のすみずみで作られていると実感した。今年は審査員の意見が大きく割れることなく、スムーズに選出が進んだ。それだけ受賞作にパワーがあった」と講評を述べた。
ISパレードの制作者の一人である博報堂の林智彦氏は「ツイッターのフォロワーの人間関係を使って、見ている人がハッピーになれるようなものを作りたいと考えた。ISパレードはこれまで世界で140万回再生され、180カ国で遊ばれている。日本の一企業のプロモーションがこれだけの可能性を持つことを、今回の受賞を通じて作り手の人たちに届けていければ」とコメントした。
今年度は世界49カ国・地域から、過去最高の2645作品の応募が集まった。エンターテインメント部門のほかはアート、アニメーション、マンガの各部門に分かれ、それぞれ大賞が選ばれた。贈賞式は2月1日、受賞作品展は2月2日から国立新美術館と東京ミッドタウンでそれぞれ開催される。