経済産業省は5月23日、「第5回 日本ベンチャー大賞」の結果を発表し総理官邸にて表彰式を開催した。
内閣総理大臣賞を受賞したのは、ロボット開発のPreferred Networks(東京・千代田)。全自動お片付けロボットなどのパーソナルロボットの開発をはじめ、深層学習技術をソフトウェア、ハードウェア問わず開発している2014年創業のベンチャー企業だ。トヨタ自動車、国立がん研究センターなどのグローバル企業とも協業している。
今年は、2月4日から3月11日までの期間で全国144件の応募があった。その内、内閣総理大臣賞(日本ベンチャー大賞)1件、経済産業大臣賞2件、農林水産大臣賞1件、審査員会特別賞2件が選出された。
経済産業大臣賞は、ベンチャー企業・大企業等連携賞と女性起業家賞の2賞で選出。前者ではラクスルがヤマトホールディングスとの連携事業で受賞。物流のシェアリングプラットフォーム「ハコベル」の開発が評価された。後者では、日本初のクラウドファンディングサービス「Readyfor」の立ち上げに成功した米良はるか氏(READYFOR創業者兼代表取締役CEO)が受賞。女性の経営者では唯一の受賞となった。
農林水産大臣賞には農業シーンにおける管理、記録システムを提供するファームノートホールディングス(北海道・帯広)、審査員会特別賞2点にはMaaS(Mobility as a Service)とパーソナルモビリティの開発に従事するWHILL(横浜市)と経済情報の発信サービスを提供するユーザベース(東京・港)がそれぞれ受賞した。
本賞は、政府が2015年から毎年発表。実施・運営は、経済産業省、農林水産省、オープンイノベーション・ベンチャー協議会が共同して行っている。将来を担う若者などのロールモデルとなるような、インパクトのある新事業を創出した起業家やベンチャー企業、企業内での新規事業創造を表彰している。前年は「メルカリ」が大賞を受賞している。