D2C、サイバー・コミュニケーションズ、電通、電通デジタル4社は共同で「2019年 日本の広告費」のうち、インターネット広告媒体費の内訳を広告種別、取引手法別などの切り口で分析し、さらに2020年の予測を加えた「2019年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」を3月17日、発表した。
日本の2019年の総広告費約6兆9381億円のうち、全体の30.3%を占める「インターネット広告費(約2兆1048億円、前年比119.7%)」。そこから「インターネット広告制作費」「物販系ECプラットフォーム広告費」を除いた「インターネット広告媒体費(約1兆6630 億円、前年比114.8%)」について今回は分析している。
ビデオ(動画)広告が前年比157.1%の約3184億円となり、大きく伸長
「インターネット広告媒体費」を広告種別でみると、ビデオ(動画)広告が約20%を占めるまでに成長し、前年比157.1%の約3184億円となった。
運用型広告が全体の約80%を占め前年比115.2%と成長、予約型広告も前年比117.4%と2桁成長
インターネット広告媒体費を取引手法別に見ると、現在の主流となっているのは運用型広告で、全体に占める割合は79.8%に上る。次いで予約型広告が全体の13.9%を占めているが、いずれの取引手法も前年比で2桁成長となった。
取引手法別×広告種別構成比の2軸で分析 ビデオ(動画)広告は、運用型も予約型も大きく伸長
引手法別×広告種別では、運用型の検索連動型広告が全体の40.2%と最も構成比が大きく、次いで運用型のディスプレイ広告が24.2%と続いた。また運用型のディスプレイ広告が微減となる一方でビデオ(動画)広告は運用型(前年比145.1%)も予約型(同229.4%)も大きく伸長した。
ソーシャル広告は約4899億円で、インターネット広告媒体費全体の約30%を占める
SNSや動画共有プラットフォーム上で展開されるソーシャル広告は前年比126.0%の高い成長率で推移し、インターネット広告媒体費全体の29.5%を占める約4899億円となった。また、ソーシャルメディアの種類別に「SNS系」「動画共有系」「その他」に分類すると、SNS系が約2280億円で最も規模が大きく、その他が約1480億円、動画共有系が約1139億円となった。
2020年インターネット広告媒体費は、全体で約1兆8459億円(前年比111.0%)まで成長する見込み
成長は緩やかになるものの、インターネット広告媒体費は継続して伸長し、2020年には全体で前年比111.0%、1兆8,459億円になると予測される。
ビデオ(動画)広告市場の推移(予測) 2020年には約3597億円まで拡大の見込み
ビデオ(動画)広告市場の2020年予測については、2019年の成長率に比べるとやや緩やかになるものの、前年比113.0%と伸長し約3597億円まで拡大すると予測した。