複数の企業に広報視点のブランディングを提案し、実践

労働人口が減少するなか、企業の競争力を左右する人材教育は重要な課題だ。成長を続ける企業では、広報・PR分野の人材育成にどのように取り組んでいるのか。

今中氏は、新卒から務めた広告会社で、コピーライターやCMプランナーを経験。その後、出産などを経て2018年3月からフリーランスとして独立し、活動を始めた。

フリーランスとして活躍中
今中 有紀 氏

独立してから1年3カ月後の19年6月に、「広報担当者養成講座」の大阪教室を受講した。理由は、「クライアントの新規ブランドの立ち上げやイベントの企画に携わる中で、ローンチ時やその後の広報戦略についても相談を受ける機会がよくあり、企業や商品のブランディングに携わる上では、広報についての知識やスキルは必須だと感じるようになった」からだという。

講義でひときわ役立ったのは、メディアの人物が、直接講義をする回だったという。

「テレビ大阪の講師が、新規性といったニュースバリューのポイントを、率直に教えてくださった。企業側から情報発信する時に、『クライアントの企業は、競合他社とどう違うか、どこに優位性があるか、時事ネタにどのように自社のニュースを絡ませるのか、これらをどう意識して、記者に伝えるのか』を学べた。その後のプレスリリースの書き方が変わった」という。

今も月に約4本のリリースを書いている今中氏。なかでも大きな成功を実感している事例がある。コロナを契機に、生産者やお店が賞味期限のある食品などを販売できずに在庫を処分せざるを得なくなっていることがニュースを賑わせたが、それを解決するために立ち上げられた、全国から生産者に直接注文ができる非営利のサービス『#sosmapjapan』の広報だという。

「当初、代表は、積極的に広報をするという思いを持っていなかった。しかし、せっかく良いサービスを立ち上げても、対象者に気づいてもらえなければ結局社会の役にたてずに終わってしまう、と積極的な情報発信を説得した。サービス内容だけでなく、“誰が・何のために・どうやって”立ち上げたサービスなのかをきっちり伝えることが信頼につながると考え、その点を盛り込んだリリースを発信した」という。

メディア掲載のきっかけとなったリリース。

結果的に、報道番組や全国紙を含む95媒体に記事が掲載され、サービスは大反響。

サイトの登録企業の中には在庫商品が完売したところもあり、「感謝の声が多く届いた」という。

こうした経験から、今中氏は「広報部がないような組織こそ、広報による効果が大きく出やすいと実感している。中小企業と直接仕事をする機会が多いフリーランスこそ、広報の知識や技術を身につけておくと、クライアントの役にたつ機会が増えるのではないか」と話した。

広報の考え方の基礎を習得するために、今中氏が受講した講座は……
「広報担当者養成講座」でした

広報業務の重要性が高まる一方で、業務の基本、また広報がカバーする分野を実務に活かせるレベルまでを学ぶ機会は少ないものです。

本講座は、広報に求められる資質、社内情報が集まる仕組み、報道関係者への対応など広報が身につけておきたい基本を全10回でマスターできるカリキュラムとなっています。

 
<次回の開催日程〔オンライン開講〕>

■講義日程
第30期 2020年10月開催予定
※開講中の第29期の途中受講も受付中

■受講定員
100名

詳細はこちら
 
株式会社宣伝会議 教育事業部
MAIL:info-educ@sendenkaigi.co.jp

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ