アパレル大手のアダストリアは10月8日、渋谷に韓国発のセレクトショップ「ALAND(エーランド)」をオープン。“韓国のファッショントレンドの最先端”を発信する店舗だけあって、オープン初日には営業時間前から120人ほどが行列。いまだに休日には行列が絶えない人気店だ。初年度の売り上げ目標は7億円。
10~20代の若者をターゲットにした同店の特徴は、SNSでのシェアを前提にした新しい買い物体験を提供していること。そのベースには「着て帰れる」「買って撮るまでが買い物」などのユニークな「エーランドルール」がある。
購買意欲の高い30代もターゲットに
エーランドは、韓国の新進デザイナーとサブカルチャーを発掘するライフスタイル型ストリートセレクトショップ。韓国で9店舗を展開する人気店で、グローバルではアメリカとタイに店舗を構える。日本での展開は初。アダストリア初のライセンス事業となる。
同社エーランド営業部長の樋口和之氏によると、ライセンス契約は2020年1月ごろから構想。韓国に頻繁に訪れていたバイヤーが同店に注目し、声をかけたところ同年8月に契約に至った。10月に渋谷の店舗を開業し、アダストリア公式ECサイト「ドットエスティ」でも販売をスタートした。
メインターゲットは韓国のカルチャ-に親和性の高い10代~20代だが、30代も視野に入れる。「日本の30代は韓国に比べて購買意欲が高い。エーランドではデザイン性の高い商品を揃えているので、その層もとれると考えました」と樋口氏。想定客単価は9000円程度とアダストリアの中では高価格帯だ。
取り扱いブランドは約50ブランドからスタートして年内中に約100ブランドを目指す。アパレルのほかコスメやスマホケースなどライフスタイルグッズも販売する。アイドルグループが着用したものと同じ洋服やブランドを目当てに訪れる客も多い。例えば人気アイドルグループが着用していた「カバーナット(COVERNAT)」など。