BtoCからBtoBへ拡張 デジタルの表現も進化を続ける
文藝春秋ではシニアの富裕層や経営者層などの読者を対象に、年間数回の広告協賛イベントを実施してきた。2020年、コロナ禍を受け、これらのオンライン化を敢行。この結果、参加ユーザー数はリアル開催時の50~300名から最大2000名超まで拡大した。
メディア事業局長の小濱氏は、「イベント参加者の属性からは、大変有益な情報が得られました。『月刊文藝春秋』の読者はシニア層というイメージを持たれることがあります。しかし実は企業の経営者や管理職層も非常に多いということを広告主や広告会社の皆さんに理解いただきやすくなり、協賛いただく企業の幅が大きく広がりました」と語る。
実際、リアルで開催していたイベントは主に金融や不動産などといったBtoC企業の協賛を得ていたが、業務効率化や経営戦略についてなど、BtoB企業による経営者向けのテーマも増加している。ユーザー層がより明確になったことによって、全国各地の読者・ユーザーとの絆も見えてきたという。
「『月刊文藝春秋』は元々、全国各地の熱心な読者に支持されていましたが、首都圏外の読者とは雑誌を購入いただく以上のつながりが、なかなか持てませんでした。それがイベントをオンライン化したことで、ダイレクトなコミュニケーションを実現できるようになったのです。今後は地方から全国への発信もお手伝いしたい。読者にも広告主に対しても、選択肢の広さを提示していきたいと思います」(小濱氏)。
オンラインイベントの成功には、Webメディアが大きく貢献。5月に4億PVを記録した『文春オンライン』によるリーチ、noteと組んで良質な読者を獲得している『文藝春秋digital』へのレポート掲載など相乗効果も発揮している。広告主が出版社に期待することがますます高度になっているなか、デジタルコンテンツやタイアップ企画など、課題を解決する手段は急速に進化していると小濱氏。
「11月に実施した森永乳業『ピノ』とのタイアップ企画では、新商品を情報解禁前に『文春オンライン』がスクープする記事広告を掲載。それを受けて森永乳業がコメントを出すという”文春砲“らしい仕掛けが、Twitterでトレンド入りするなど話題に。当該商品は販売好調のため、一時販売休止となりました。これは一例ですが、メディアの特性をいかしたオリジナリティ溢れる表現をどんどんご提案することを目指しています」(小濱氏)。
また10月に食のECサイト『文春マルシェ』を本格始動。誌面やWeb広告、およびイベントなどと連動して、立体的な展開につなげていきたいとしている。
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