柿本ケンサクが自身の作品、テキストなどをAIで再現像した新作展を開催

1月9日より、東京・代官山ヒルサイドテラス・ヒルサイドフォーラムにて、映像作家・写真家の柿本ケンサクによる新作展『TRANSFORMATION』が開催される。

Time Tunnel 03June (2020)  ©Kensaku Kakimoto

映画、コマーシャルフィルム、ミュージックビデオを中心に、演出家、映像作家、撮影監督として多くの映像、写真作品を手がける柿本は、2016年に写真展『TRANSLATOR』展を、2017年6月にニューヨークでの初めての写真作品による個展「HYOMEN」を開催。同年、写真集「TRANSLATOR」を発表するなど、近年は映像、写真という境界を越えた活動を広げている。

本展では、コロナ以前に撮影した数千枚に及ぶ写真を、任意のテキストや歴史情報、また柿本の作品画像・映像を学習させたAIにより、再現像させた新シリーズ「Time Tunnel」を公開する。本シリーズは、オーストラリアの制作会社Alt.vfxのサポートのもと、本展のサイエンスアートチームとして技術協力したルーク・バブおよび、ピョートル・ストプニアックとの共作となり、コロナ禍において全ての作品制作がリモートにて実施された。また、何気ない事象を新たな視点で高解像度に再解釈し、ピントを合わせ直すことで新しいデザインとして再生させる新シリーズ「Trimming」、東京とニューヨークで発表した「TRANSLATOR」シリーズの新作も同時に発表する。

本展開催にあたり、柿本は次のようにコメントしている。

「同じ風景、同じ時間、同じ光のように見えて、世界は全く変わってしまいました。完璧だと思っていた世界はどう変化したのか。一度、完成した写真の意味もおそらく変わってしまったことでしょう。私は私自身が出会った世界の風景を、AI現像を通して世界が不完全へと変化した時間の経過にフォーカスを当てました。目紛しく移ろい行く時間の中にある不条理によって、変化していく風景の現在の一瞬を浮かび上がらせました」

また、本展覧会はインターネット上のバーチャルミュージアムでも開催される。

+34-006 Teruel (2018) ©Kensaku Kakimoto

Trimming 056 (2019) ©Kensaku Kakimoto

Time Tunnel 01Sep (2020) ©Kensaku Kakimoto

Time Tunnel 23Apr (2020) ©Kensaku Kakimoto

『TRANSFORMATION』by KENSAKU KAKIMOTO
in collaboration with Luke Bubb, Piotr Stopniak

会期:1月9日(土)〜24日(日)※会期中無休
会場:代官山ヒルサイドテラス・ヒルサイドフォーラム 
時間:11:00〜19:00 ※最終日は17時まで
入場:無料
※開館時間は変更が生じる可能性があります。ご来場の際にはホームページを予めご確認ください。

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