日本財団は6月14日、世界で活躍する障害のあるアーティストたちが共演する『You Gotta Be(ユー・ガッタ・ビー)』のミュージックビデオを公開した。日本からは、車いすダンサーのかんばらけんた氏、ピアニストの紀平凱成氏が参加している。
Des’ree(デズリー)の『You Gotta Be』は、1994年に発表されたR&Bの名曲。本動画は、コロナ禍による不安が長期化するなか、未来への希望を持って日常を生きる尊さを伝えるため、制作された。
シンガポール在住の音楽ディレクター・作曲家のシドニー・タン氏が監督を務め、総勢9カ国13人の障害のあるアーティストたちが参加。彼らのパフォーマンスだけでなく、コロナ禍の日常も紹介することで、より身近な存在として感じて欲しい、という思いを込めた。
出演した主なアーティストは、米国のコンペティション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」でファイナルまで勝ち残った、ろう者のマンディ・ハーヴェイ氏、グラミー賞に2度ノミネートされた盲目のラウル・ミドン氏、ろう者のアーティストとして初めて大手レコード会社と契約したサインマーク氏、「アメリカズ・ゴット・タレント」のフランス版で3位に入賞したアリエネット・コールドファイア氏など。
総合監督を務めたシドニー・タン氏は、「『True Colors Festival』の一環として、素晴らしい力のある世界の13人のアーティストを多くの人に知っていただきたいという思いを持って、『You Gotta Be』のミュージックビデオを制作しました」と話す。また、「異なる場所で撮影・録音された個々のアーティストのパフォーマンスをひとつに組み上げることで、元気が出るR&Bの名曲を力強くカバーすることができました」と述べた。
なお、多くの人がアクセスできるよう本動画は、日本語字幕、英語字幕、聴覚障害者のためのクローズドキャプション、視覚障害者のための音声ガイド、盲ろう者のためのビデオ・トランスクリプトに対応している。
スタッフリスト
- 総合監督+音楽+編曲
- シドニー・タン
- 映像監督
- ジャスパー・タン
- 制作チーム
- ブライアン・タン、ディック・リー、アイザック・アンソニー、エバン・ロウ、バニ・イディル、チャーリー・リム
- 音楽+編曲
- ジョシュア・ワン
- MIX
- ビル・シーン
- マスタリング
- サンウク・ナム
- 音声ガイド台本
- ケン・チュウ
- NA
- セレン・チェン
- 出演
- The Shalva Band(イスラエル)、アリエネット・コールドファイア(フィリピン)、アルビン・ロウ(カナダ)、ウィールスミス(シンガポール)、エノス・アラウホ・バルボサ(ブラジル)、かんばらけんた(日本)、紀平凱成(日本)、クリス・フォンセカ(イギリス)、サインマーク(フィンランド)、ジョナタ・バストス(ブラジル)、マンディ・ハーヴェイ(アメリカ)、ラウル・ミドン(アメリカ)