全国の地方公共団体と民間企業などで構成される、地域活性化センターは、自治体の優れたパンフレットや動画を表彰する「地域プロモーションアワード2021」の各賞を11月19日に発表。大賞受賞団体の表彰式を12月13日に行う。同アワードは、地域の魅力を国内外に発信することを目的とし、今年はパンフレット部門に109点、動画部門に143点の応募が寄せられた。
大賞は、パンフレット部門から四万十町(高知県)の『シマントチョウ シアワセブック』、動画部門から大鰐(おおわに)町(青森県)の「家族のかたち、大鰐のくらし」の2作品が受賞した。
『シマントチョウ シアワセブック』の受賞理由について、デザインワークが優れている点を挙げ、モノや人の魅力を引き出す写真やレイアウト、ページをひらくごとに目を楽しませるリズムが素晴らしい、と評価した。
受賞を受け、四万十町にぎわい創出課移住定住係は、「制作は、約20年前に移住して来られたクリエイターに依頼しました。移住者として、また、長年四万十町で生活をして感じたこと、町について町職員と雑談してきたことなどの積み重ねが礎となっています」と制作の裏側を明かしたほか、「移住を勧めるだけの内容とならないよう、豊富な町の魅力を多く届けられるようにとの想いで“写真”を多めに、“キャッチコピー”は誇張せず、ありのままの表現で伝えています。このパンフレットをきっかけに多くの方に、四万十町を知っていただき、一人でも多くの方に訪れていただければと思っています」と、ポイントについてコメントした。
動画部門の大賞作品である青森県大鰐町の「家族のかたち、大鰐のくらし」。同作品の受賞理由に関しては、「映像の美しさだけに留まらぬ、強い『企画』があった」「この時代に大切な何かを伝えてくれる映像だった。そこから伝わる温かさは、これからの地方のあり方を考えさせてくれた」「フィルムっぽい色調や地面スレスレのカメラアングルなど緻密な撮影手法で視聴者の心に直接触れてくるような親密さを生み出している」「子どもの目から見た移住の暮らしという視点が斬新であった。子どもが生き生きと地域の中で暮らしていく姿の映像が、移住を考える家族の背中をそっと押してくれるような作品で移住PR動画として秀逸だと感じた」との評価を得た。
青森県大鰐町企画観光課は、「大鰐の温泉や町の主要産業であるりんごなどを映しつつ、ふるさとの何気ない暮らしの魅力を伝え、町の移住促進につながればとの想いから制作したものです。今回の受賞を機に、多くの皆さまに大鰐町を知っていただき、大鰐町に足を運んでいただけたら幸いです」とコメントしている。
その他の受賞作品は以下の通り。
■パンフレット部門
◎優秀賞
『普代村を守った奇跡の水門』/岩手県普代村
◎南伸坊賞(審査委員賞)
『BIBAI DESTINATION GUIDE』/北海道美唄市
◎楓千里賞(審査委員賞)
『HATAORI-MACHI FESTIVAL GUIDE BOOK』/山梨県富士吉田市
◎パックン賞(審査委員賞)
『Tochigi City Real Visual Magazine “aru” vol.4』/栃木県栃木市
◎マックン賞(審査委員賞)
ライフスタイル&観光ガイド『LONG AND LIVE』/千葉県長生村
◎地域活性化センター賞
『宮沢賢治花巻まち歩きファンブック』/岩手県花巻市
■動画部門
◎優秀賞
「SADO GOLD & SILVER MINES For all Tourists」/新潟県佐渡市
◎箭内道彦賞(審査委員賞)
福知山市コンセプトムービー「光秀マインド」(3分ver.)/京都府福知山市
◎秋吉久美子賞(審査委員賞)
「The snowy landscape of Japan’s heartland【Gujo,japan】」/岐阜県郡上市
◎木川剛志賞(審査委員賞)
「手仕事を巡る旅 越前叡智[えちぜんえいち]Craft Tourism Echizen」/福井県越前市
◎松原亨賞(審査委員賞)
「西裏 Nishiura Bar District」/山梨県富士吉田市
◎谷中修吾賞(審査委員賞)
長浜市公式MV「We Want Ones -長浜市役所で働こう-」(職員採用PRソング)/滋賀県長浜市
◎地域活性化センター賞
「AMAZING TOYAMA ~この地を選んだ理由~ 【ダイジェスト版】」/富山県富山市