動画活用における企業の悩みは「わかりやすさ」と「シンプルさ」で解決

より具体的に情報を伝達することができる動画は、広告だけでなくコミュニケーションのあらゆる場面で活用されている。企業はどのように動画を制作し、使用しているのか。動画制作の現状と今後について、simpleshow Japanの小林純氏に話を聞いた。

※本記事は、2022年8月1日発売の『宣伝会議』2022年9月号の転載記事です。

simpleshow Japan
Sales Manager
小林純氏

総合広告代理店では企業ブランディングや地域活性化事業、オンラインとオフライン両方のメディアプランの企画など、広告・マーケティング全般に携わり、ニュースメディア等を経て現職。

 

Q. 広告主の動画活用について、特筆すべき潮流はありますか?

A. プレゼンや研修など、社内向けの動画活用が増加している。

社内研修やプレゼン資料作成などの目的で動画を活用する、さらにその際にインハウスで動画制作を行う企業が増えたと思います。最近では、人事部門が社内研修を効率的に行うために、社内資料やマニュアルを動画化するといったニーズも高まっています。

また対外的なコミュニケーションにおいても、マーケティング活動だけでなく、企業広報でも動画の利用が進んでいます。特にIRなど、扱うテーマ自体が難しいものの場合、ステークホルダーの方々になかなか理解されづらいので、動画の制作を検討する企業が増えています。

営業の場面でも、オンライン営業が主流となった今、プレゼンのために動画制作を検討する企業が増えました。リアルなコミュニケーションが難しい中、動画に活路を見出す企業が多いように感じます。

Q. 広告主企業が抱える、動画活用の際の課題はなんでしょうか?

A. 内容の取捨選択と、活用タイミングの見極め。

言いたいことを、ついつい全部詰め込んでしまい、長尺の動画を制作してしまって、結果的に“誰にも見られない”コンテンツになってしまうことに悩んでいる企業が多いです。また、新規に制作するだけでなく、企業内に動画アーカイブが蓄積されている今、目的に応じて適切なコンテンツ選びができないことに課題を感じる企業も多いように感じます。

Q. 動画広告市場の成長にどのように貢献したいとお考えですか。

A. 脳科学・心理学に基づくアプローチを生かして、市場を牽引したい。

動画市場自体は動画広告を中心に年々成長していると思いますが、それに伴い動画制作会社の数も増えてきています。プレイヤーが増えていくとコモディティ化が進み、コスト争いが起こり、結果的に市場自体がシュリンクする危険性もあると思います。

当社では「脳科学・心理学に基づいた解説ノウハウ」を強みとして、その価値を高めていくことで、市場を牽引する会社に成長できればと思います。また当社は「世界をもっとシンプルに」というビジョンを掲げていますので、最終的には、世の中から「わからない」という負をなくし、日本社会全体の成長に寄与したいと考えています。

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