TCCによる「ハロウィーンマナー啓発コピー」が、渋谷の街にフラッグとボードで掲出

東京コピーライターズクラブ(以下、TCC)は渋谷区の共催イベント「コピーライターズサミット」を、10月8日~10日に渋谷区役所、渋谷PARCOで開催。全24コマのプラグラムによるフェス型のトークイベントを実施した。

そして、本イベントと連動して制作された「ハロウィーンマナー啓発フラッグ&ボード」が、10月16日に渋谷の街に登場。渋谷駅前のハチ公前広場には「ハロウィーンマナー啓発」のボートが、渋谷センター街、公園通り、道玄坂ほか各商店街には「ルールを守る人は、渋谷を守る人。」「自由とモラルはセットだろ?」などのキャッチコピーが書かれたフラッグが、渋谷区とTCCの初のコラボ広告として掲出されている。

これは渋谷区の依頼を受けて、TCCの会員たちが書いた600弱のコピーの中から選出されたもの。長谷部健区長、谷山雅計TCC会長、小野寿幸 渋谷センター商店街振興組合理事長が効果的と考えた12作品(グランプリ、渋谷区長賞、東京コピーライターズクラブ会長賞、渋谷センター商店街振興組合 理事長賞、入選8作品)を選出。その入賞作品が、「コピーライターズサミット」の初日に開催されたプログラム「荒れる渋谷ハロウィーンをコピーの力で変えてみせる!」で発表された。

グランプリに選ばれたのは、コピーライター 赤城廣治氏(赤城廣告)が書いた「ルールを守る人は、渋谷を守る人。」である。受賞を受けて、赤城氏はコピーが完成するまでを次のように話した。

「このコピーはいちばん初めに書いた1本。厳密にいえば当初は『ルールを守る。渋谷を守る。』だったんです。なんとなくできた感はあったのですが…ルールを守るだけでも大変なのに、その上、渋谷も守るだなんて…すごく大変なことを強いてる?イマイチなのかな?…そう思いながらも、どんどん書き散らして、もっと攻めたコピーを考えていったのですが(残念ながら攻めたコピーは入選できず)…最初に書いたコピーってすごくかわいく感じるもので『あいつ何とかならないかな』と。たくさん書いたコピーを眺めながら、そうだ、そのまとめ役的なコピーになってもらおうと思い、俯瞰的な視点=新しい普遍となるようなコピーに変えてみたんです。例えば渋谷の神様が地上に降りてきて、人々の耳元で『ルールを守る人は、渋谷を守る人(じゃよ)。』と囁くようなイメージ。広告が、神様のお告げ的なものになるといいなと。この時期に渋谷に来る人はきっと渋谷が大好きな人でしょうから…それを見聞きしたら自分たちごと化して、渋谷を守る人でありたいねと、いい仲間意識が芽生えてくれることを期待しています」。

赤城氏の言葉を受けて、審査員の一人である谷山会長は「1本目に書いたコピーであることは、よくわかりました。実は審査会で、区長と商店会長に集まった作品を見せるときに、いきなり攻めたものを見せるのではなく、これを1本目にしたんです。
この作品は理解をしてもらうための礎のようなコピーで、ハロウィーン全体のまとめ役としていいコピー。さらに言えば、ハロウィーンだけではなく、今後渋谷区のいろいろな場や機会においても長く使えるコピーになるのではないか」と話した。

審査員の一人である長谷部健区長は、「『ルールを守る人は、渋谷を守る人。』は攻めているというより手堅い印象のコピーですが、渋谷区が伝えたいことをきちんと伝えてくれていると思います」と語った。

フラッグなどのデザインは、「コピーライターズサミット」のアートディレクションを手がけた浜辺明弘氏が担当。憲章ボードとフラッグは、10月末のハロウィーンの翌日、11月1日まで掲出されている。

入選作品

●グランプリ
赤城廣治
ルールを守る人は、
渋谷を守る人。

●渋谷区長賞
水野百合江
「ハロウィーンの渋谷みたい」そんな例えが、
良い意味で使われる日が来ますように。

●東京コピーライターズクラブ会長賞
吉田有理
今宵、ハチ公を泣かすな。

●渋谷センター商店街振興組合 理事長賞
中島優子
世界に誇る若者のまちを、
バカ者のまちに変えないで。

●入選
水野百合江
仮装は、個人の自由。でも、マナーは、この街の決まり。

古橋亮羽
その仮装、似合ってるね。
迷惑行為なんて似合わないね。

河野正人
ハロウィーンで人気のキャラクターは、“マナーを守る人”です。

水野百合江
ハロウィーンって、日本のマナーを見せつけるチャンスだ。

橋口幸生
迷惑なのは、ハロウィーンではなく、あなたです。

占部邦枝
自由とモラルはセットだろ?

水野百合江  
ハロウィーンの渋谷は、ゴミ箱でも、ナンパ場でも、灰皿でもありません。

岩永嘉弘
じゃ、明日また!キレイなシブヤでね。

イベント当日、会場に集まった受賞者たち。左から、コピーライターズサミット実行委員長・箭内道彦氏、シンガーソングライター にゃんぞぬデシ氏、受賞者・水野百合江氏、同・中島優子氏、同・吉田有理氏、グランプリを受賞した赤城廣治氏、長谷部健区長、谷山雅計TCC会長、アートディレクター・浜辺明弘氏。

スタッフリスト

企画制作
TCC60周年 コピーライターズサミット(主催:東京コピーライターズクラブ/共催:渋谷区/協力:グリーンアップル)
C
赤城廣治、中島優子、水野百合江、吉田有理、岩永嘉弘、占部邦枝、河野正人、橋口幸生、古橋亮羽
AD
浜辺明弘
D
竹下里奈
I
市村譲
Pr
竹田芳幸

ECD:エグゼクティブクリエイティブディレクター/CD:クリエイティブディレクター/AD:アートディレクター/企画:プランナー/C:コピーライター/STPL:ストラテジックプランナー/D:デザイナー/I:イラストレーター/CPr:クリエイティブプロデューサー/Pr:プロデューサー/PM:プロダクションマネージャー/演出:ディレクター/TD:テクニカルディレクター/PGR:プログラマー/FE:フロントエンドエンジニア/SE:音響効果/ST:スタイリスト/HM:ヘアメイク/CRD:コーディネーター/CAS:キャスティング/AE:アカウントエグゼクティブ(営業)/NA:ナレーター


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