栃木県の地域紙を発行している下野新聞社は2月23日、イチゴの新品種「とちあいか」の認知拡大を図る、メタバースコンテンツを公開した。イチゴ生産量日本一を54年連続で達成している栃木県において、ハート型の断面が特徴的な「とちあいか」を「とちおとめ」に変わる新たな主力品種にすることを目指した取り組みの一環。
メタバースコンテンツ「イチメタバース」は、特設サイト「すべてのイチゴ好きに贈るサイト」内に設置されたもので、「とちあいか」の内部である果肉の中を延々と進む体験ができる。メタバース内ではイチゴのASMR(咀嚼音)も流れており、“「とちあいか」を360°体感できる空間”となっている。
また、ダウンロードして使える「紙版イチメタバース」も用意。下野新聞が2月23日付の朝刊で掲載した、イチゴ果肉が全面にプリントされたPDFで、大きめの紙に印刷して頭からかぶり、スマホのライトを外から照らせば「とちあいか」だらけの世界に浸れるという。
クリエイティブ・ディレクターを務めた博報堂の河西智彦は、「『とちあいか』だらけの新聞を頭にかぶって『360度いちごに囲まれるメタバース』と言い張ったり、永遠に果肉の中を進むだけのWEB空間をメタバース空間と言い張ったりと、メタバースをあえて拡大解釈する点を工夫したところ、SNSでも投稿が多くメディアへの露出にもつながった」とコメントした。
このほか、特設サイトの来訪者がダウンロードして使える、様々なオリジナルアイテムも提供している。
SNSに登録するアイコンをハート型にできるフレームやPCなどで活用できる「いちごフォント」、「イチゴの生産量54年連続1位は栃木県ですが、」と書かれたメッセージアプリ専用の会話スタンプなど、ユニークなアイテムで「とちあいか」の認知を広げていく。
「とちあいか」は、栃木県の栽培面積の約8割を占める「とちおとめ」よりも果肉が硬めで輸送性が高く、遠方への出荷がしやすいとされている。また、収穫期間も長く収量も多い。そこで、2022年8月に県やJAなどの会議で策定された「いちご王国・栃木」戦略により、2027年6月までに「とちあいか」の栽培面積割合を現在の10%から約80%にすることなどが掲げられている。
スタッフリスト
- 企画制作
- 博報堂+博報堂DYMP+東北博報堂+one move+マーケットネットワーク
- CD+企画+C
- 河西智彦
- 企画+AD
- 竹上淳志
- D
- 中島英貴
- CPr
- 中野 壮一郎
- PRプランナー
- クオド
- AE
- 多賀谷紀子、須賀由花、佐藤雄一
- ビジネスプロデューサー
- 伊澤隆寛、金井優季、遠藤貴之