「企業が推しを消費してはならない」森永製菓が企画に込めた思い

人々にとっての“推し”とコラボするタイアップにおいて、企業はどのような点をポイントに置き、企画を検討しているのか。森永製菓の「ダース」とスマートフォンゲーム『あんさんぶるスターズ!!』の事例について、菓子マーケティング部の吉積優氏に聞いた。

※宣伝会議4月号(3月1日発売号)では、「『推し活』とマーケティング」をテーマに特集を組みました。本記事では、その中の一部を紹介します。
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『fine』をブランドアンバサダーとして起用

森永製菓はチョコレートブランド「ダース」において、2022年9月より、スマートフォンゲーム『あんさんぶるスターズ!!』に登場するアイドルユニット『fine』をブランドアンバサダーに起用。

ユニットのリーダーである天祥院英智氏を「ダース」の臨時ブランドマネージャーに任命し、「DARS PerfectMILK Project」を推進してきた。

「DARS Perfect MILK Project」
森永製菓「ダース」×『fine』(『あんさんぶるスターズ!!』)
実施期間:2022年9月16日~2023年2月28日(第一章、第二章、第三章)

9月16日から開始した第一章では「DARSミルク革命」をテーマに『fine』の4名が出演するWebCMを公開。その後、プロジェクトは第二章、第三章と続き、テレビCMの放映やプレゼントキャンペーンの実施、ゲーム内コラボレーションなど、様々なコミュニケーション施策を実施した。

「DARS Perfect MILK Project」は、『fine』のメンバーが「ダース」のプロモーションプロジェクトを検討し、実行していくというストーリー。

プロジェクト最終章にあたる第三章では、プロモーションの集大成として、応援してくれたファンに対する「感謝の気持ちを伝えること」をテーマに『fine』がステージを披露する。
ステージの様子は、「ミルク革命、フィナーレ篇」として2月9日よりテレビCMでも放映された。

コラボレーションのきっかけについて、森永製菓 菓子マーケティング部の吉積優氏は、「1993年に誕生した『ダース』は、2023年で30周年を迎えたロングセラーブランド。高い認知は獲得できているのですが、競合商品も増え、差別化も難しくなっている中で、常に新しい世代にアプローチし続けていく必要があると考えていました。今回、Z世代を中心とする若年層に『ダース』に興味を持っていただくにはどうしたらよいかと考えた際、いまや多くの人に存在する“推し”をきっかけに『ダース』に興味を持ってもらえないかと考えたのがはじまりでした」と話す。

そこで、Z世代を中心に人気があり、多くのゲームアクティブユーザーやSNSフォロワーを持つ『あんさんぶるスターズ!!』に注目したという。

企業が推しを消費してはならない

今回のプロジェクトでは、「作品・コンテンツ」とのタイアップではなく、『fine』というアイドルグループとのタイアップであるという意識で企画を検討したと吉積氏は話す。

「『fine』はエレガントな雰囲気を持ち、こだわりを持って何かをやり抜く姿勢が印象的なユニットです。ミルクにこだわり抜くという『ダース』ブランドの姿勢と親和性を感じ、起用にいたりました」。

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