ニールセンが若年層のCTV視聴動向を分析 プロダクトプレイスメントの影響度も

視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタルは、動画コンテンツと動画広告の利用動向調査「ニールセン・ビデオコンテンツ アンド アド レポート 2023(Nielsen Video Contents & Ads Report 2023)」より、テレビ画面を通じた動画の視聴状況について分析結果を発表した。

調査対象はパソコン、スマートフォン、タブレットのいずれかのデバイスを通して月1回以上インターネットを利用している日本全国の16才以上の男女約3200人。2023年3月6日~9日にかけて実施された。またレポートには、2022年12月時点のPCおよびスマートフォンからのインターネット視聴率情報(PC版:ニールセン ネットビュー、スマートフォン版:ニールセン モバイルネットビュー)をもとにした消費者の記憶に頼らない各種動画サービスの利用実態(利用頻度や利用時間など)も含まれている。

同調査によると、テレビ画面からインターネット動画を視聴する人のサービス別視聴時間割合を経年比較すると、インターネット投稿動画と無料インターネット動画を合計した「広告型インターネット動画」の視聴時間割合が今年は19%で、昨年の17%と比較し2ポイント増加していた【図表1】。

視聴時間割合を年代別に見ると、34歳以下ではテレビ番組を見ている時間の割合が他年代と比較して最も低い一方で、インターネット投稿動画の割合が昨年よりも増加したことで、広告型インターネット動画の視聴時間割合は26%と、昨年から7ポイント増加【図表2】。「特に若年層とコミュニケーションを取る上で、CTV広告が非常に重要になってきている」と分析している。

また、近年インターネット動画サービスでも用いられている「プロダクトプレイスメント」の影響についても分析した。

影響度を年代別に見ると、「商品やサービスを知る/好きになるきっかけ」や、「商品やサービスを検索した/公式ホームページを見た」、「利用/購入した」など、何らかの行動につながる割合は若年層ほど高くなっていることが分かった【図表3】。

シニアアナリストの宗像直樹氏は「特に若年層に着目すると、CTV広告の活用や有料動画サービスにおけるプロダクトプレイスメントの活用など、従来のテレビCMの活用だけでなく、様々なコンタクトポイントを考慮したコミュニケーションを考えていく必要があることが分かった。なるべく多くのサービス上で消費者との接点を持ち続けるため、ターゲットの最新の視聴状況を継続的に把握した上で、メディアプランニングをしていくことが重要」と述べた。


 

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