【調査】広告制作現場での「生成AI」活用 経験のあるクリエイターは約3割

月刊『ブレーン』(株式会社宣伝会議発行)は5月から6月にかけ、広告会社・制作会社などで働くクリエイターを対象に、AIの活用実態に関するアンケート調査を実施した(有効回答:262)。
(本記事は月刊『ブレーン』8月号「『仕事を奪う』は本当か 生成AIの隆盛とクリエイターの未来」特集からの転載記事です。特集の詳細はこちらから)

月刊『ブレーン』が実施した、クリエイターを対象としたAIの活用実態に関するアンケート。結果として、広告制作の現場で「生成AI」を使用したことのあるクリエイターは約3割だった。

クリエイターにどの程度AIに関心があるのかを選択してもらったところ、全体の91%が「関心あり」と回答した。また、活用についても74%が「意欲あり」とし、クリエイターの関心・活用意欲の高さがうかがえる。

【AIへの関心】


実データ Q2.業務の中でAIを積極的に活用したいと思うか

【業務におけるAIの活用意向】


実データ Q1.AIについてどの程度関心があるか

一方で、業務にAIを使用しているクリエイターの割合は33%と半数以下。また、所属企業がAIを導入しているか、という質問についても、5割以上が「導入していない」と回答しており、活用したい意欲や関心の高さに対し、業務への使用は進んでいないようだ。

【業務におけるAI活用経験の有無】


実データ Q3.何らかのAIツールを業務で使ったことがあるか

【所属する企業におけるAIの戦略的活用】


実データ Q4.所属する企業・組織では、戦略的にAIツールを導入しているか

本格的な業務への活用はまだまだこれからの生成AIだが、今後の活用イメージとしては以下のような声が挙がった。

・自動生成〜自動運用。アワードビデオのAIフォーマット化など、メインではない業務の軽減ができることが望ましい。(広告会社・40代・プロデューサー)

・色々なAIのAPIを組み合わせて新しいサービスをつくりたい。そこに広告クリエイターらしいエッセンスを入れていきたい。(広告制作会社・40代・クリエイティブディレクター)

・AI生成による実写化。(広告会社・30代・クリエイティブディレクター)

・画像生成や音声生成でCMやムービーを作ってみたい。
(広告会社・20代・アートディレクター)

・AIとUnreal Engineを組み合わせて、テキストから背景の環境をつくれるようになると、バーチャルプロダクションの活用法が格段に広がる。(映像制作会社・40代・ディレクター)

・手書きラフから自動カンプ生成する技術に興味・関心がある。
(広告制作会社・30代・アートディレクター)

・AIと漫才。(広告制作会社・50代・ストラテジックプランナー)

・できる限り活用することで、社会全体の進歩に貢献することができると感じている。
(映像制作会社・20代・プロダクションマネージャー)

・AI活用による作業の効率化、短縮化。(広告制作会社・50代・マネジメント)

・同じオリエン(条件)でAIと人間が作ったものを比較(過去案件など)したらどうなるか知りたい。(広告制作会社・40代・コピーライター)

※本調査は、広告・クリエイティブの専門誌『ブレーン』の8月号(6月30日発売)「『仕事を奪う』は本当か 生成AIの隆盛とクリエイターの未来」の中で実施したものです。

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月刊『ブレーン』2023年8月号

【特集】
「仕事を奪う」は本当か
生成AI の隆盛とクリエイターの未来

▼CASE STUDY
・大日本除虫菊/キンチョール「ヤング向け映像」
・KDDI /αU「もう、ひとつの世界。」
・近畿大学「上品な大学、ランク外。」
・櫻坂46『 Start over! 』

▼調査
クリエイターのAI 活用実態調査
262人の答え

▼座談会
広告会社が挑む
クリエイティブ力を拡張するAI の使い方
児玉拓也(電通グループ)
柴山 大(アイレップ・博報堂テクノロジーズ)
毛利真崇(サイバーエージェント)

▼OPINION
・渋谷慶一郎/音楽
・一ノ瀬京介/映画
・橋本祐樹・リョウマツモト/ファッション
・手塚 眞・栗原 聡/漫画

▼REPORT
グローバル事例に見る
未来の可能性
志村和広(電通)

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