※本記事は6月30日発売の月刊『販促会議』2023年8月号 の転載記事です。
コールセンターを通じた化粧品販売をメイン事業とする新日本製薬は、2022年10月から2023年3月までのEC売上が、前年同期比で18.5%増加したことを発表した。売上増の要因となったのは従来の人気商品、「パーフェクトワン」から生まれた新ブランド「パーフェクト ワンフォーカス」の好調。同商品は、ドラックストアの店頭とECモールを主な販売チャネルとしている。
攻略法①ターゲットに合わせた施策とモールを選択
2021年に発売を開始した「パーフェクトワン フォーカス」は、初年度の年間売上高で10億円超を記録。SNSでの紹介動画は総再生数5160万回を達成している。
※ショートムービープラットフォームTikTokで「#パーフェクトワンフォーカス」を付けて投稿された動画の総再生回数(2023年6月時点)。
「『パーフェクトワン フォーカス』ができるまでは、40代以上の方に向けてつくられたスキンケアブランド、『パーフェクトワン』が私たちの主力とする化粧品でした。しかしこの商品の販売チャネルはコールセンター経由の通信販売がメイン。もちろん通信販売も重要な販売チャネルですが、EC市場の拡大の影響もあり、EC上で売れるような若年層向けの商品開発も並行して進めていく必要があると考えていました」と話すのは、新日本製薬マーケティング部 部長の山田理佳氏だ。
同社ではEC市場の拡大を背景に、EC売上を全体の20%にする目標を2019年から掲げていた。そこで生まれたのが20代向けのクレンジングバームをメインとしたスキンケアブランド、「パーフェクトワン フォーカス」。
同商品は、発売開始から専用のSNSアカウントを作成。若年層に絞ったコミュニケーション施策を展開し、ターゲット層の認知を拡大した。また、若年層に人気なインフルエンサーを起用することで、新商品発売の話題化にも成功している。
販売するECモールにもこだわり、若い世代の利用率が高いQoo10をメインモールに選択した。同モールで年に4回開催される大規模なセールイベント「メガ割」前には、より露出が増えるよう集中して広告を出稿するなど、メリハリのある運用を意識。SNS上の投稿や広告を見てECモールを訪れる人を増やす狙いがあった、と山田氏は語る。
これらの施策の結果、「パーフェクトワン フォーカス」の売上の約6 割がEC販売経由に。また、顧客満足度や売上などを判断軸にしたQoo10 内の活躍ショップに送られる「Qoo10 AWARDS」でも2022年度最優秀賞を受賞している。しかし山田氏によると、SNS施策やインフルエンサー施策への消費者の反応は、利用するECモールによって異なるという。
……この続きは6月30日発売の月刊『販促会議』2023年8月号 で読むことができます。
月刊『販促会議』2023年8月号
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