ピジョンと明治は8月8日、自治体向けの乳児用液体ミルクセットを9月1日の防災の日より販売開始すると発表した。
防災セットには、明治の乳児用液体ミルク缶と、アタッチメント、そしてピジョンが提供する哺乳期用乳首、キャップ、フードのセットが入っており、缶に取り付ければそのまま授乳が可能。授乳に必要なものをまとめて備蓄をしたい、との要望が複数の自治体からあり、「災害時にも赤ちゃんが安心して栄養を摂取できる環境を提供したい」との両社の共通する思いから今回の発売に至った。
災害時の混乱期でも迅速に提供できることに加え、哺乳びんの備蓄が不要のため、スペースの削減にもなるという。
明治が7月、全国自治体に向け実施した調査(有効回答474件、日本気象協会との共同調査)では、液体ミルクを自治体自身で購入し備蓄している自治体は約5割。また備蓄していない自治体においても、約7割が「備蓄の予定がある・予定はないが必要性を認識している」と回答した。備蓄に至っていない理由で最も多かったのは「賞味期限などが短く廃棄ロスの懸念」。同社では、自治体だけでなく、地域の病院と連携して活用、備蓄する「ローリングストック」の取り組みも始めているという。