チラシ利用に関する意識調査 小売提供アプリが新聞折込に次ぐ情報収集ツールに

凸版印刷のグループ会社ONE COMPATHが運営する電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」は9月28日、「チラシの利用に関する意識調査」の結果を公開した。調査は全国の男女5,272名を対象として、2023年8月21日から8月23日に実施。新聞折込チラシが少なくなっている昨今において、各世代におけるチラシ確認の機会が明らかになっている。

主な調査結果は以下の通り。

■新聞折込減る中、各世代ともお店アプリで確認 若年層は店舗のSNS

直近1年間のお買い物の際に情報収集に利用したもの(Shufoo!等の電子チラシに特化したサービス以外)を聞いたところ。トップは「新聞折込チラシ」で29.3%。次いで「お店のアプリ」が26.2%となった。

全体平均より若年層が比率の高い項目では、「お店からのLINE情報」(全体10.3%、若年層11.1%)、「お店の公式SNS」(全体4.0%、若年層8.6%)、「動画サイト」(全体2.4%、若年層3.9%)、「SNSでの口コミ」(全体1.7%、若年層4.2%)と、SNSを通じたお店からの情報発信や口コミを活用していることも明らかになっている。

また、各情報収集ツールにおける世代別の利用機会では、「新聞折込チラシ」のトップがシニア層では37.2%。若年層では17.9%と2倍以上の差が開いた。自宅で新聞を購読する人が減少している中、若い世代では新聞の折込チラシを情報収集に使う機会は少ないことがわかった。一方、「お店のアプリ」については、店舗の情報やチラシ情報のほか、小売流通各社が提供しているクーポンやポイントカード機能などを、各世代とも4人に1人が使っていることもわかった。

グラフ 新聞折込減る中、各世代ともお店アプリで確認 若年層は店舗のSNS

■意識的に見るチラシ、折込チラシ以外の手段が広がる

Shufoo!等の電子チラシに特化したサービス以外で「意識的に見る・手に取る」チラシの設問では、全体トップで「新聞の折込チラシ」(28.1%)となる結果に。次ぐ「お店のアプリ」(23.5%)では、シニア層でも4人に1人以上(25.5%)となり、前問の「買い物の際に情報収集に利用したもの」の結果と類似した。

若年層においては「Googleの検索結果」(14.7%)を挙げる回答者も見られた。Googleで店舗を検索した際、画面右側に出てくる情報(Googleビジネスプロフィール)にチラシを掲載している店舗も増えてきていることから、以前とは配布場所や形を変えて利用していることがわかる。

グラフ 意識的に見るチラシ、折込チラシ以外の手段が広がる

■チラシを見る理由「安い商品を買いたい」 若年層は「暇つぶし」に見る

チラシ(紙・電子)を見る理由のトップは「安い商品を買いたいため」で78.8%。「お店のフェア・キャンペーン情報を知りたいため」が29.6%と続いた。

一方、どのようなチラシが自分にとって合っているか?という設問でも、最多だったのは「お買い得な商品が載っている」(75.7%)。物価上昇が続く中で、お得な情報が載っている「チラシの存在意義」がますます重要になっていると考えれるとしている。

印象的なのは、見る理由8位に「暇つぶし」(11.6%)が入っていること。若年層(10~30代)だけに絞ると14.3%の人が「暇つぶし」のためと回答したことが明らかになった。

グラフ チラシを見る理由「安い商品を買いたい」 若年層は「暇つぶし」に見る

■レシピを見て買い物に行く若年層 店舗で商品を見てレシピを考えるシニア層

日常における「食品」を購入の買い物スタイルについて、「買い物を1か所のお店で済ませる」人は全体の45.7%。一方で「複数店舗を買いまわる」と回答した人は全体36.0%となった。コロナ禍では衛生の観点から1か所のお店で済ませる人が増えましたが、その買い物スタイルの傾向は続いていると分析される。

また、買い物の頻度については「足りなくなったら都度、買い物をする」が23.3%で最多。次いで「週末などで『まとめ買い』をする」が20.8%となった。しかし年代別に見てみると、シニア層に比べ若年層や中年層で「週末などでのまとめ買い」が多い傾向。

一方レシピを考えるタイミングについての質問では、「店舗に行き実際の商品を見ながらレシピを考える」と回答した割合が若年層(9.9%)より中年層(11.2%)とシニア層(14.0%)が高い結果に。一方、「レシピを見てから必要な食材を買いに行く」は若年層が14.5%と多く、中年層とシニア層はいずれも10%を下回った。

グラフ レシピを見て買い物に行く若年層 店舗で商品を見てレシピを考えるシニア層

■直近1年間で買い物をしたお店「食品スーパー」「ドラッグストア」「100円ショップ」

直近1年間で買い物をしたお店を聞く設問では、「食品スーパー」(85.7%)がトップ。「ドラッグストア」(74.4%)、「100円ショップ」(68.4%)と続いた。「コンビニエンスストア」は67.4%で4位という結果になった。

年代別ではトップ5までは順位の変動はないものの、若年層(10~30代)とシニア層(60代以上)を比較してみると、「ドラッグストア」(若年層65.1%、シニア層76.1%)、「100円ショップ」(若年層59.2%、シニア層70.4%)、「大型スーパー」(若年層50.9%、シニア層61.4%)など10ポイント以上の開きが見られた。年代が上がるにつれ様々な種類の店舗で買い物をしていることがわかった。

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グラフ 直近1年間で買い物をしたお店「食品スーパー」「ドラッグストア」「100円ショップ」


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