オンライン商談が増加し、プレゼン資料がより重要に
CCG TOが提供する「good presen!」は、「より良い伝わるを、考える」をミッションとするプレゼン関連サービス。パワポツールをメインに、約15年にわたりプレゼンテーション支援を行っている。コロナ禍をきっかけに、オンライン商談が増加。企業独自の資料=ブランドテンプレートを使用することで、企業発信力を高めようという狙いを持つ企業が少なくないと野島氏は話す。
わかりやすく、先進性を印象づけるテンプレ
「good presen!」を導入したマクニカは、半導体・集積回路などの電子部品の輸出入、販売、開発、加工などを行っている。近年は事業の拡大にチャレンジしており、自動運転バスやスマートマニュファクチャリングなど第3の事業の柱を打ちたてることに伴いプレゼンの機会が増加。「ビジネステンプレートを刷新したい」とCCG TOへ相談した。
それまでのスライドは「情報を詰め込み過ぎている」「多色使いによって重要ポイントがぼけている」という課題を抱え、スライドごとに作り手のクセが出てしまっていた。伝えたい相手にわかりやすく情報を伝え、先進性を印象づけるテンプレートの必要性を感じていたとマクニカ 経営戦略本部の森氏は振り返る。
この課題を受け、CCG TOは「マクニカの先進性が伝わるデザイン」「情報が伝わりやすいカラー、余白設計」「従業員の誰もが作りやすい仕様・サポート」を踏まえたビジネステンプレートを考案した。
コーポレートカラー以外の色をメインにした理由
ビジネステンプレートは、通常コーポレートカラーをメインカラーとする企業が多い。しかしマクニカは、コーポレートカラーにこだわらず「先進性」が伝わる色を取り入れたいと考えた。そこでCCG TOは、コーポレートカラーであるパープルではなく、先進性を感じられるカラーとしてネイビーを提案。WEBページとの親和性を考慮した。
採用されたテンプレートの表紙は、ネイビーをメインに、コーポレートカラーとグラデーションになった背景色で、人間の視線移動が左上から右下へと向かうことに配慮しつつ、マクニカ独自の世界観が表現されている。タイトルはネイビーの背景に白抜き文字で中央に置き、視認性を向上させた。全面に写真を透かしで入れるパターンも用意し、事業担当者ごとに適切な表紙を作れるようになっている。
基本レイアウトには、目次ページも用意した。プレゼンの初めに目次を映し出すことで、全体の流れがわかり、聴き手が安心して聴けるためだ。
中面のテンプレートには、ポイントが2点あると野島氏は語る。1点目は、背景を真っ白ではなく、あえてグレー寄りの白色にしたことだ。資料は紙ではなくオンラインで使用することが多いため、画面で見続けても目が疲れないよう配慮した結果である。
2点目に、ガイド線を設定したことを挙げる。表示のオンオフが自由にできるガイド線のおかけで、天地左右に余白のある資料作成が誰でも容易にできる。またカラーパレットの色数を減らしたり、強調カラーを赤ではなくメインのネイビーやコーポレートカラーのパープルと相性の良い黄色にしたりと、誰でも色を効果的に使えるようになっている。
重要なのは、ブランドテンプレートが存在するだけでは効果を発揮しないということだ。「リニューアル以前は誰が作った資料かわかってしまっていたが、新テンプレートになってからは誰が作ったかわからなくなった」とマクニカの森氏。カラーや余白のルールまで設定することで、誰もが一定のクオリティで資料を作成できるようになった。
感性脳科学に基づく画像分析ツールとは
「good presen!」が導入する画像分析ツールは、実際に「見やすい」と感じるかどうか感性脳科学に基づき分析するもの。マクニカが以前に使用していた資料と、新しいブランドテンプレートで作成した資料とを分析した結果、以下の違いが見られた。
以前の資料は赤文字全体が認識されてしまい、どこが重要なのかが分かりづらい結果となっているが、新しい資料では黄色のラインが引かれた部分のみに注目が集まり重要箇所が分かりやすい。さらに円グラフは色数を絞ることで、伝えたい数字に視線が誘導されている。
より活用するためのマニュアル、サンプル、セミナー
CCG TOでは、テンプレートを活用するためのサポートも充実させている。正しくテンプレートを使用するためのマニュアルを用意し、デザインコンセプトやカラー選定の方法などを詳細に記載。頻繁に使われるスケジュール表や棒グラフなどは、コピーして活用できるサンプルスライドを作成して納品。時間がかかりがちな作図の時間が短縮できる点も好評だ。
さらに具体的な使い方を丁寧に伝えるための社内向けのオリジナルセミナーを開催。ブランドテンプレートに込めた思いや効果的な利用方法に関するノウハウなどを伝えている。セミナーでは、新しいテンプレートの解説をはじめ、以前のテンプレートから新しいテンプレートへ載せ替える際の手法や資料作成のポイントを、既存のスライドを用いて実演。セミナーを受講したマクニカの社員からは「独学で資料作成していたため、このような機会を設けて頂き良かった」などという声が挙がり、「大変満足」「満足」を合わせて96.8%と高評価だったという。
近年では、ブランディング施策の一環で、ブランドテンプレート自体は用意がある企業が多いが、カラールールが定まっていない、そもそも社員のパワポスキルが乏しいなどの課題により、上手く活用できていないケースも多いという。CCG TOでは既存のブランドテンプレートのデザインは生かし、マニュアル制作のみ、セミナー開催のみも可能だ。
4つのポイントを押さえ、見やすいスライド作成を
野島氏は、営業資料制作におけるポイント4点を紹介。
- ・1スライド1メッセージ
- ・意味のある色使い
- ・視線の動きに沿ってレイアウト
- ・テキストをビジュアルに変換
を挙げた。「パワーポイントというとデザインに意識が行きがちだが、テンプレートやサンプルスライドを使うことによってデザインに悩む時間を減らせる分、内容検討に時間を割けるようになる」と強調する。
ウェビナーでは、トッププレゼンスライドのデザイン設計についても話題が及んだ。XRスタジオで基調講演などを収録し、360°CGと合成された映像が紹介された。
ステージ・スライド共にマクニカの世界観を表現し、視聴者が没入できる映像となっている。全社員が同一会場に集まる経営計画発表会で社長スピーチに使われるスライドは、会社のメッセージがいかに社員の印象に残るかが重要。1枚あたりの情報量が多くなってしまうスライドも、色数を絞る、注目すべき文字を大きくする、見せたい順にアニメーションを設定するなどして大きく改善させた。
トッププレゼンスライドの制作におけるポイントは、上記4点に加えて
- ・情報量の緩急
- ・効果的なアニメーション設計
の2点を挙げる。
ブランドテンプレートを使うことで、ブランディングや聴き手の行動変容などが起こると締めくくるCCGTOの野島氏。マクニカの森氏は「情報量自体は変わらないが、伝わる情報量は変わる。つまり提案力が上がる」と、ブランドテンプレートの効果を語った。
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