4月までに学生の企画3案を商品化
伊藤手帳は1月16日、愛知大学の学生と共同開発した年間手帳「クエスト手帳」を同社ECサイトで販売開始する。テレビゲームをイメージしたデザインが特徴で、価格は1500円(税込)。メインターゲットは大学生だが、社会人の利用も想定しており、新年度スタートまでに1000冊の販売を目標に掲げる。同社の新年度・新学期向け商品は年間売上の約3割を占め、新商品を通じて新規獲得につなげる考えだ。
3人の学生が考案したクエスト手帳は、日常のタスクや目標をクエストやミッションに見立て「目標達成までの過程をゲームのように楽しんでもらうこと」がコンセプト。一部表記にレトロゲームを彷彿(ほうふつ)させるフォントを使用している。「結果」を「リザルト」と表現するなど、各ページにゲーム風のネーミングを取り入れている点も特長だ。
商品の写真と機能説明だけではクエスト手帳の良さが伝わらないと判断し、ECサイトでは手帳考案の学生をイメージしたキャラクターなどが対話形式でクエスト手帳の説明を行い、ゲームの世界観を演出した。
発売日には愛知大学名古屋校舎生協で、考案者の学生による店頭販売デモンストレーションも予定している。学生が主体となりクエスト手帳の校内販売を行うほか、校内放送やポスターによる告知も実施する。
同社は2021年から産学連携による商品開発をスタート。予定管理やカレンダーのデジタル化が進む中、学生に手帳の存在意義を考えてもらう事が狙いだ。企画案を考える過程で手帳を使うターゲット層や手帳の利点などを独自に調査してもらい、学生に手帳の魅力を伝えているという。2023年12月までに60案が提案され、4案が商品化。2024年4月までに追加で3案を商品化する。