12月14日の公開から1週間でNetflix上の英語を含めた全言語シリーズで全世界2位を獲得し、大ヒットを記録したNetflixシリーズ『幽☆遊☆白書』。そのプロモーションとして公開日から2週間実施されていたのが、因縁の2人が直接対峙する物語のクライマックスシーンを人踊りの多い渋谷の街中で再現して見せた企画。あの「霊丸(レイガン)」はどのようにして実現したのか、話を聞いた。
※本記事は月刊『ブレーン』2024年3月号「体感メディアの可能性 交通・OOH広告とクリエイターの創造力」特集からの抜粋です。
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「超大作」に適した企画を
今回登場した「巨大壁画広告」の仕組みはこうだ。ビルの壁画に描かれた、巨大な浦飯幽助(北村匠海)の手元から、その必殺技「霊丸」さながらサーチライトが発せられ、通りを挟んで反対側にあるビル上部に描かれた幽助の因縁の相手・戸愚呂弟(綾野剛)が苦渋の表情で受ける。
「IKEA 渋谷」や「渋谷ロフト」の間近、井の頭通りを挟んで再現された突然の大迫力の戦闘シーンに、偶然見かけた人やSNSで写真を見て現地に赴いた人などから、驚きの声があがった。
施策は本作の公開日である12月14日を皮切りに同27日まで実施され、サーチライトは毎日16時半から24時の間に照射された。
「Netflixさんからは“桁違いの超大作”と聞いていました。そのため広告においても、他に類を見ないような桁違いのアプローチで、消費者の興味関心を引きつける取り組みをしたいと考えていました」と、本企画を手がけた電通のクリエイティブディレクター 加我俊介さんは話す。
企画の軸にしたのは、浦飯幽助vs戸愚呂弟のバトルシーン。「このクライマックスシーンを、OOHでいかに現実空間に落とし込むかに挑戦しました」(加我さん)。
掲出場所をどう見つけた?
実は使用媒体は、当初のアイデアから大幅に変えている。加我さんたちが最初にNetflixに提案したのは、「山手線の車窓から見える位置の2つのビルの壁面に、巨大な幽助と戸愚呂弟を描き、サーチライトの『霊丸』で2人をつなぐ」という企画。写真ではなく「壁画」としたのは、映像のキャプチャでは解像度が足りないためだ。
カイブツの木谷友亮さんがつくった、サーチライトが照射された様子のカンプを用いて提案し、同時に実現可能性を探っていった。「結構無邪気にカンプを描きまして、この人ならどうにか実現してくれるだろうと10年近くの付き合いになるメディアコンシェルジュの大谷(昭徳)さんにお渡ししました。が、もちろんそう簡単にはいきませんでした(笑)」と、木谷さん。
企画書を見た大谷さんは、「山手線車窓からの景色を繰り返し見ましたが、これは無いな、と。山手線の走るスピードが思ったより速いので、一瞬で通り過ぎてしまい、シェアソースとして撮ってもらいたい写真が撮れない。また電車内で撮影はしにくいだろうと思いました」(大谷さん)。
……続く内容は、「媒体選定のポイント」「実際の掲出サイズは屋外広告物条例の100平米以下、それでも大きく見える理由」「そもそもなぜ企画が通ったのか。要は●●●?」です。
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月刊『ブレーン』2024年3月号
- 【特集】「体感メディアの可能性
- 交通・OOH広告と
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▼特集のトピックス
- ・『M-1グランプリ』は
- なぜ、毎年OOHに力を注ぐのか
- 朝日放送テレビ『M-1グランプリ2023』
- ・どう実現した?
- 渋谷の街に光る「霊丸」
- Netflix『幽☆遊☆白書』
- ・SNS 投稿のためだけに
- ブラジルにOOH 掲出
- その効果は?
- ZONe ENERGY
- ・石川さゆりが
- 飛び出す3D 広告
- テレビCMとも連動
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- ・フィルムを模した表現で
- 映画のような世界観を演出
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- ・2024年 国内外
- OOHトレンド予測
- 現王園章太(LIVE BOARD)
- ・増加の一途たどる大型ビジョン
- 相性のいいクリエイティブは?
- ・コロナ禍経て多様化
- 2023年ピールオフ広告