「日本企業のブランド価値ランキング」武田薬品工業が初ランクイン

更新日2024.2.26 / 公開日2024.2.22

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インターブランドジャパンは2月20日、日本企業のブランド価値ランキング「Best Japan Brands 2024」を発表し、16年連続でトヨタ自動車が1位となった。以下、ホンダ、ソニー、ユニクロ、日産自動車、任天堂、パナソニック、NTTドコモ、キヤノン、MUFGと続いた。

ブランド価値の成長率の順では、前年比23%増となったユニクロ（4位）がトップとなった。以下、メルカリ（91位）、Fujitsu（34位）、サントリー（12位）、味の素（33位）が続いた。

今回の調査で「価値を⼤きく伸⻑させたブランド」の共通点は、「ブランド強度分析」（ブランドによる利益の将来の確実性）の評価軸となる10要素のうち、以下の３要素が高い傾向にあるという。

Agility（俊敏⼒）：組織としてビジネス機会や課題に対応し、期待を超え続けるため迅速に動くことができるか
Coherence（整合性）：あらゆる顧客接点でのブランド体験において、⼀貫性のあるブランドストーリーや世界観が感じられるか
Alignment（結束⼒）：組織全体が同じ⽅向に向かい、その実現に全⼒を尽くし、事業全体を通じてそれを実⾏する仕組みを備えているか

これまでと比べ、外部環境への迅速・柔軟な対応の重要性は変わらないが、「パーパスやブランドの⽬指す姿を定義するだけではなく、企業⽂化や事業活動に落とし込み、体現につなげていることが、ブランド成⻑に寄与している」とインターブランドジャパンは言及する。

また「サステナビリティ関連施策の実践度が⾼いだけでなく、社会課題の解決をビジネスで行い経済価値に直結している」点も、ブランド成⻑の鍵となっているという。

社内外ブランディング強化で初ランクイン

今回はじめてランクインしたのは、武田薬品工業（100位）だ。。

武田薬品工業は創立240周年を迎えた2021年、「世界に尽くせ、タケダ。革新的に。誠実に。」というキャンペーンコピーのもと、社内外に向けたブランディングキャンペーンを展開。コンセプト動画やテレビCM、特設サイトを制作し、社員のリアルな姿を通じてコンセプトと企業姿勢を伝える発信に注力した。

また、企業理念を具現化した空間「The Hirameki～インスピレーションのひろば～」により、その企業文化を体験し、理解の促進を図っている。こうした社内外への発信が、ブランド価値向上に貢献したとみられる。

同調査は今回で、16回目。財務分析、ブランドの役割や強度の分析をもとにスコアを算出する。2020年から、日本の「Global Brands」（海外売上高比率30%以上）、「Domestic Brands」（海外売上高比率30%未満）の2つのランキングを一本化したトップ100ブランドのブランド価値金額ランキングの発表をしている。

上位30位までのブランドは以下のとおり。