外食需要、地震の影響受けても好調 インバウンド堅調で1月売上前年比9.6%増

日本フードサービス協会が調査

日本フードサービス協会は、2024年1月の外食産業市場の動向調査結果を発表した。調査対象は協会会員社(229社、3万6500店舗)。今年は元旦に能登半島地震が発生した影響で、一部宴会のキャンセルや観光の自粛などが見られた。一方、人口の多い地域を中心に外食需要は年末から引き続き堅調。訪日外国人のインバウンド需要も都市部や観光地で好調で、外食全体の売上は前年比9.6%増、2019年比13.5%増となった。

今年の1月は、新型コロナが「5類」に変更してから迎えた初めての正月で、会食需要などが好調。消費者の間では利便性や費用対効果が優れたメニューへの支持も強かった。

ファーストフードは前年比8.9%増、19年比28.6%増となった。「洋風」は価格改定によって客単価が上昇したことで前年比8.1%増。「和風」はカレーや季節メニューが好調で同13.3%増。「麺類」は繁華街や大型商業施設の客足回復によって同12.5%増。「持ち帰り米飯・回転ずし」は大都市圏の回転ずしが正月需要で堅調で同2.9%増となった。アイスクリームが暖冬の影響で売れ行き好調で、「その他」のカテゴリーも売上が伸びた。

ファミリーレストランの全体売上は前年比10.7%増、19年比3.2%増となった。新年の会食需要で高価格帯商品が売れたほか、価格据え置きのバリュー商品やクーポンが集客の追い風となり、「洋風」の売上は前年比9.9%増。「和風」はインバウンド需要で同13%増、「中華」は年始のキャンペーンで同11.1%増、「焼き肉」は食べ放題店舗が好調で9.7%増となった。

「パブ・居酒屋」は前月の忘年会需要の反動や、能登半島地震の影響もあり、成人の日以降の平日は集客に苦戦した店も多かった。月末にかけてオフィス街立地の店を中心に中小規模の法人宴会が戻ったため、前年比では10.1%増となったが、19年比では34.3%減だった。

ディナーレストランも地震の影響で関西では宴会のキャンセルが一部で見られたが、ほかの地域ではインバウンド需要が堅調に推移。前年比12%増、19年比1.6%減となった。

喫茶業態は原材料高などの懸念は残るものの、都市部オフィス、商店街、観光地で集客が堅調。前年比10.5%増、19年比0.2%減になった。

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