宅配買取の促進で2024年問題の解決に貢献
ブックオフコーポレーションは5月7日、2022年3月からスタートした「持ち込み発送サービス」の利用者数が4月末時点で5万件を突破したと発表した。買い取ってもらう本やCDなどを郵便局やローソンに持ち込むことで発送できるサービス。利便性向上だけでなく、集荷を減らすことで物流業界の2024年問題の解決に貢献する狙いもある。サービス開始時はコロナによる巣ごもり需要も合わさり、買い取り件数は前年同月比112%となった。当初は40~50代が多かったが、直近では20~30代の利用が増えているなどサービスの普及が進んでいる。
「持ち込み発送サービス」は、日本郵便の「e発送サービス 宛先ご指定便」と連携したサービス。「e発送サービス 宛先ご指定便」に登録したEC事業者が二次元バーコードを利用者に送付することで、郵便局やコンビニで簡単に送り状を発行することが可能となる。
「持ち込み発送サービス」では、荷物を持ち込んだ郵便窓口やローソンで二次元コードをスキャンして発送した後、パソコンやスマホに査定結果を通知。後日自動的に振り込みを行う。買い取ってもらう品を自身で梱包して発送する「宅配買取」では、集荷の待ち時間が発生する課題があったが、同サービスを利用することで時間を気にせずに不用品のリユースが可能になる。店頭買い取りと違い、店舗の混雑状況に影響されない点も強みだ。
同サービスで発送される商品は書籍やコミックが約6割を占めているが、ソフト関連、ホビー、アパレルなども多い。サービスを利用したことがない顧客に会員向けのメルマガやDMなどでサービスのPRを実施。3月に実施した、買取で最大10万円分の金券が当たる「買取ブッくじ祭!」キャンペーンにおいて、同サービスを対象としたことも認知向上につながったとしている。
ECサイトやフリマアプリなど、個人で商品の売買が可能なサービスが増える中、同社は査定から振り込みまでの早さが強みだとしている。広報担当者は「フリマサービスでは値段がつきづらい商品でも買取できる一方、いつ売れるか分からず時間がかかることや、個人間でのやり取りが発生することが課題」とし、「当社の宅配買取サービスは荷物の集荷後は待つだけで済み、トラブルの発生などで悩む必要がない」と話した。現在、宅配買取サービスは毎月約3万人が利用。今後は申し込みフォームの改善などでサービス向上を図る考えだ。
店頭での買取でも利便性向上を図っており、3月12日にはロッカーに品物を入れることで査定が可能な「BOOKOFF買取ロッカー」を茨城県内のブックオフで開始した。店頭買い取りでの待ち時間を減らし、満足度向上につなげる狙いで、Packcity Japanが展開する「PUDOステーション」を利用している。
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