※本記事は、月刊『宣伝会議』7月号 の巻頭特集に掲載されています。
―現在の仕事と暮らしについて教えてください。
この数年間は、「異文化」と「自然」を大事にして暮らしています。異文化は、“cultural difference”などと言いますが、異なる文化の中に自分を置くことによって、違ったインプットが入ってくるようになります。それは仕事でもプライベートでも気を付けていることなのですが特に、仕事の場は均質的な、似たような人たちが集まりがちなので、プライベートではできるだけ自分の職種とは違った、色々な人と関わるように意識しています。
家は葉山にあるのですが、葉山にはカメラマンやフリーランスの人、外国の方など、僕と職種やライフスタイルが異なる人たちがいて、日々刺激を受けています。会社も東京都港区南青山から宮崎県日南市に移し、これまでと違った付き合いが生まれ、まったく違うカルチャーを体感しています。インプットを変えることで、アウトプットも変わっていくからです。
―そうした「生き方・暮らし方」を選んだのはなぜですか。
僕らの仕事は先を行きすぎた提案もよくなくて、半歩先くらいをうまく示すことが大事だと考えています。そう考えると毎晩、西麻布で飲んでいたり、オフィスで徹夜したりしているばかりでは、そうした半歩先の良い企画は生まれてこない。きちんと自分以外の方々の暮らしを考えられる環境に身を置かないといけないと考えたのです。
特にいま、示すことが求められている半歩先の提案は「着る洋服はこうなる」みたいな、具体的なライフスタイルです。そう考えたことが、都市部から仕事と暮らしの拠点を移した理由です。
また「現状維持したいなら変わり続けないといけない」と考えたことも背景にあります。よく言われることではありますが、これが真実ではないかと思っています。だから、僕は住む場所を変えてみたり、付き合う人を変えてみたりしているのです。あと、「あまり意思決定が合理的ではないこと」も大切にしています。合理性だけで考えるとつまらない人間になってしまう気がしていて…。
もちろんそういう人がいてもいいのですが、僕の場合は違います。時短やコスパなどの合理性を追求しすぎると人から好かれないんじゃないかな。合理性の反対にあたる、誰からも理解されないことをたまにやってみたり、「そんなのムダだよね、意味がわからない」と言われることをやってみたりしています。
…続きは、月刊『宣伝会議』7月号 でお読みいただけます。
月刊『宣伝会議』2024年7月号
【巻頭特集】
センスも発想力も、日々の努力で磨かれる!
マーケター脳を鍛える!トレーニング指南
・スキル①「数字」に強くなる/山下吐夢
・スキル②「デジマ脳」になる/青山友樹
・スキル③「フレームワーク」を使いこなす/北村陽一郎
・スキル④「プロジェクトマネジメント力」を鍛える/冨田良介
・スキル⑤「EQ力」を高める/加来勝正
・「生活者トレンド」を体得する①~③
並河進/澤裕貴子・土屋映子/モメンタム ジャパン
・自分に合った、生き方・暮らし方を見つけよう①
志伯健太郎/銭谷侑
・センスを磨く! プライベートの過ごし方
杉井すみれ
・米国最大規模のマーケティング特化型カンファレンス
「POSSIBLE2024」で語られた米国マーケターの関心事
森直樹
・ミレニアル世代攻略と次世代マーケター育成
AmexのCMOに聞く、マーケターの役割
エリザベス・ルトリッジ
・あのマーケターが実践!34名に聞いた、
「マーケティングの筋力」を鍛える、私のトレーニング