「AdverTimes.（アドバタイムズ／アドタイ）」は2024年6月に20周年を迎えました。2004年に新聞として創刊、2010年からオンラインがスタートし現在に至ります。
20周年の節目に際し、これまでのコラム執筆者の皆さんから寄せられた、それぞれの領域における「これまでの20年とこれからの20年」を紹介します。
――これまでの20年間で、ご自身のお仕事の領域や関心領域において、エポックメイキングだったと思われることはなんですか
2010年代の初頭のFacebook、Twitterをはじめとするソーシャルメディアが表舞台にと、アドテクノロジーの発展が最も印象的でした。この少し前からGoogleが検索エンジンでリードしてきたWeb中心のデジタルマーケティングでしたが、プラットフォームという言葉が言われるようになったのは、ソーシャルメディア以降のアドテクノロジーの進化がもたらしたもので、単なるメディアやビークルではないマーケティングの変化がこのタイミングから起こったように思います。
――現在のご自身のお仕事の領域において、最も関心を寄せる／寄せられるべき課題は何だとお考えですか
今後のブランドマーケティングの在り方が課題です。これまでのテクノロジーの発展は、最近のAIも含めて「最適化」を理想として、マーケティングにおける需要と供給をマッチングさせることが目的ですが、そうなると「ブランド」の競争はどんどん寡占化していくように思います。そのなかでどのようにブランドが価値を作っていくかが課題だと思います。
そのためにはブランド価値を高めるだけでなく、その価値を交換する受け手も含めて創造する必要があります。これはマッチングというよりも市場を生み出す努力と同じだと思います。
