リッチモンドホテル接客インストラクターによる「観察力」の身につけ方

販売・接客の現場で活躍する、キーパーソンに迫る本企画。今回は、リッチモンドホテル東京水道橋の総支配人・上村侑大氏に取材。社内の接客研修では、インストラクターとして、多くの社員に接客を伝授してきた上村さん。現在勤務するエリアは、東京ドームなどが目の前に位置し、日々観光客やライブの来場者、ビジネス利用の客でにぎわっている。快適で思い出に残る滞在を提供することはもちろん、親切で柔軟な対応が求められるホテル業の接客について話を聞いた。

※本記事は、月刊『販促会議』6月号に掲載されています。

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今月のキーパーソン

写真 人物 上村侑大氏

リッチモンドホテル
東京水道橋
総支配人
上村侑大氏
ロイヤルグループ入社後、ホテルで働きたいとの思いからリッチモンドホテルでのキャリアをスタート。社内の接客研修機関「リッチモンドアカデミー」ではインストラクターを務める。現在は総支配人として店舗運営の傍らスタッフの教育や後任の育成に従事。

接客業の出発地もフロント業務 近距離での交流に惹かれて

─上村さんのご経歴を教えてください。

新卒で「ロイヤルホスト」などを運営するロイヤルホールディングスに入社した後、半年間のローテーション研修を経て、希望していたホテル事業への配属となりました。

研修では、当社の外食事業「ロイヤルホスト」や「てんや」なども経験しましたが、当初から一貫してホテルでの勤務を希望していたんです。

というのも、私は学生時代にフィットネスジムのフロントで勤務していて、人と近い距離でコミュニケーションをとることが好きでした。当時は入会前の悩みごとや、入会後になりたい姿をお客さまと一緒に考える時間がとても楽しかった記憶が多くて。そういった経験からも、お客さまのことを考える仕事が向いているのではないかと思っていました。

研修を通じ、お客さまと近い距離感でコミュニケーションがとれて、改めてホテルが良いなと思いましたね。お客さまが何を求めているかを考え、実践できることが、やはり自分の中で魅力的に感じていた部分です。

それ以降、約10年間で7つの店舗を経験し、仙台や宇都宮から東京・目白まで、様々な場所で経験を積んできました。

─現在の業務内容を教えてください。

総支配人として、メールチェックや外部との打ち合わせ、販売数値の確認などの業務を行っています。また、現場のスタッフとは異なり、営業の目標設定やスタッフへの指導、モチベーションの維持なども主な業務です。

ホテリエというと、フロントに立っている印象をお持ちの方も多いと思いますが、現在は現場のスタッフに一任している部分も多く、その分私自身はスタッフの教育に力を入れている状況ですね。

写真 人物 業務にあたる上村さん。
写真 人物 業務にあたる上村さん。

業務にあたる上村さん。現在、アメニティはフロント前のアメニティバーで提供。什器も、従業員が着用しなくなった制服などを材料につくられている。

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