Q1. 広報として日々の情報収集で意識していることを教えてください
広報としては可能な限り様々な情報を取りにいくべきなのですが、時間は有限なので優先順位と効率化を意識しています。個人的な話ですが、特に私は2児の母ということもあり、業務をいかに効率的に行うかを重要視している面もあります。
社会・社外の情報については、「今、世間で話題になっていること」「これから世間で話題になりそうなこと」「業界で話題になっていること」「業界でこれから話題にしたいこと」といったように、ある程度分類して優先順位を立てて情報を集めるようにしており、その中でさらに深く情報をとらねばならないものは深堀するようにしているます。特に、「今、話題になっている」という分類ではX(Twitter)での情報収集が参考になっています。
社内の情報キャッチアップについては、社内チャットやメーリングリストの情報を整理しつつ、出社した際に様々な人とコミュニケーションをとり…ということも行っていますが、それだけだと難しい部分もあるので、それぞれの領域でキーパーソンとなりうる人をおさえて、その人にこちらから主体的に相談をするようにしています。直接「こういうことをやりたい・したいのだがどうすべきか」という具体性のあるコミュニケーションをとり、その中でキャッチした情報をもとに、気になる点、広報に活用できそうな点についてさらに深くコミュニケーションをとって、情報を精査していいます。
Q2. 広報として勉強になったコンテンツはありますか?
書籍、『話題にしてもらう技術~90.5%の会社が知らないPRのコツ』(加藤恭子著、技術評論社)と、『先読み広報術 1500人が学んだPRメソッド』(長沼史宏著、宣伝会議)が、特に勉強になりました。もともとお2人の広報セミナー・交流会に何回も参加させていただいていたのですが、そのメソッドや考え方が書籍となったことでさらに深く学ぶことができました。
どちらの書籍も、広報に知見のある上司がいないなど孤軍奮闘する中小規模の企業の広報の方におすすめです。実践的で分かりやすいのと、中小規模の企業における広報活動に参考になる情報が多いのがありがたいです。前者は広報に知見のない上司や経営者にも読んでもらえると、広報の動き方や必要性をより感じてもらえるような基本書で、さらにPR会社の活用法などなかなか教えてもらえない内容があります。後者は基本に加え、攻めの広報のためにすぐにでも実践できる思考が詰まった書籍だなと個人的には思っています。ひとりで悩んでしまったとき、そっと背中を押してくれる書籍です。
――連載企画「広報担当者のSNS個人アカウント活用術」は、月刊『広報会議』本誌にて掲載しています。