食品企業のメタバース活用 仮想空間で顧客接点創出、ハウス食品

カレーをテーマとした「ひみつのカレー島」を公開

ハウス食品グループ本社は、クラスターが運営するメタバースプラットフォーム「cluster」で、カレーをテーマにしたワールド「ひみつのカレー島」を公開している。誰でも気軽に参加できるバーチャル空間上でコミュニティを形成することで次世代の顧客との接点を創出し、同社のカレーを訴求する狙いだ。仮想空間での活動に積極的な「デジタルネイティブ世代」がメインターゲットだが、仮想空間に不慣れな既存客も含め、幅広い客層に新たな食体験を提供したいとしている。

ユーザー交流や写真撮影など様々なコンテンツを設けている「ひみつのカレー島」

同社は、ハウス食品グループや食品業界の将来の方向性を日々検討する中で、仮想環境における「食体験」に注目。仮想環境では現実世界での物理的、社会的、経済的な制約がなく、自由で創造的な食体験を提供できるとしている。

「ひみつのカレー島」は3月にオープン。島全体には、カレーにちなんだアイテムが存在し、現実では実現できないような写真撮影や友達同士で集まるといった楽しみ方ができる。コンテンツづくりでは、製品の宣伝や販売に留まらず、顧客の新たな食体験や参加型のコミュニティ形成に焦点を当てたという。ゴールにある「ひみつのカレー」を探すアスレチックコースなど、誰でも参加できるメタバース空間ならではの特性を生かしたコンテンツも用意している。

地理的な距離を超えたコミュニティで、次世代の顧客との新たな接点創出ができたと手ごたえを強要。今後もハウス食品グループのブランドや商品に関するイベントを開催するなど、顧客とつながる場として活用する考えだ。

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