「9割本」ブームで訴求する「1割」のエール 現代人の悩みに寄り添う広告キャンペーン、サントリー

広瀬すず氏起用のWebCMも公開

サントリーは8月5日から、「ザ・プレミアム・モルツ〈ジャパニーズエール〉香るエール」の交通広告の掲載を開始した。場所は新宿駅メトロプロムナード。「人は話し方が9割」(すばる舎)など、タイトルに「○○は9割」と記された「9割本」が多数出版され、ブームが起きていることに着目し、巨大な「9割本」が並ぶ広告を公開した。期間は11日まで。日常で悩みを抱える人が多い中、新入社員や管理職まで世代を問わず幅広い立場の人に共感されるキャンペーンを目指す。

新宿駅メトロプロムナードで掲出している交通広告。様々な「9割本」が並ぶ

同日に広瀬すず氏を起用したWebCM「9割が9割」篇、8月7日からはWebCM「広瀬すず、9割本実践してみた」篇、「9割本の著者に1割は何か聞いてみた」篇も公開。紀伊國屋書店と三省堂書店の一部店舗で「9割本」だらけの本棚を設置するなどのコミュニケーションも実施する。

電通デジタル・プランナーのダレーア賢太氏は「『9割本が多い』というネタを扱うからには、見た人が9割の数と圧を実感するような広告づくりが大切だと考えていた」と、9割本を実際に並べるアイデアが生まれた背景を語った。「巨大な本に取り囲まれているような、つい目を留めてしまう体験」を生み出すため、街中に「異様な空間」をつくることを目指した。

日本のビールはラガータイプが9割で、エールタイプは1割だと分かったことが企画のヒントになったという。「9割」を強調した企画を通じて、1割側のエールタイプである「ザ・プレミアム・モルツ〈ジャパニーズエール〉香るエール」を意識してもらう狙いがある。

ダレーア賢太氏は「もっと改善しようと頑張る時間は大切ですが、悩みが9割な毎日は疲れてしまうはず。たまには自分を開放してあげて、気ままに過ごす「ちいさな自由」も持ちません?というメッセージを伝えたい」と話した。

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