「伝える勇気」をテーマにしたOOH
ウェディングブランド「CRAZY WEDDING」を展開するCRAZYは7月22日~28日に、「伝える勇気」をテーマにしたOOHを掲出。大切な人がいるすべての人に向け、創業12年を迎えた7月、より多くの人に同社を認知してもらう機会を創出するため広告を制作した。
東京メトロ表参道駅にて掲出した広告「伝えたい、のそばに。CRAZY」
「人々が愛し合うための、機会と勇気を提供し、パートナーシップの分断を解消する」をパーパスに掲げ、主幹事業であるCRAZY WEDDINGにて、2600組以上の結婚式を提供してきた同社。
「結婚式という節目を通して多くの方々が、これまで伝えられなかった感謝やお詫びの気持ち、愛を伝える『勇気』を目の当たりにしてきた。大切な人に本音を伝えることは簡単なことではないからこそ、その背中を押す存在でありたい」。
そんな想いが企画の発端だったという。今回本広告の制作を手掛けた同社 クリエイティブディレクターの林隆三氏は、企画の意図を次のように説明する。
「創業12周年を迎えたタイミングで、CRAZYとして挑んだことのない、社会とのコミュニケーションのカタチとして、ずっと出してみたかったOOH広告という手法を選択しました。目の前にいる方と丁寧に思考や感情を交換し合う従来の伝達方法ではなく、不特定多数の方に投げかける、不安定でありながらインパクトある表現をしてみることに。組織カルチャーはもちろん事業サービスを通して大切にしている、良質な問いの提供とそこから生まれる思考機会、感情の揺らぎを、広告という概念を超え、CRAZYの分身となるような存在として背負わせました」。
レタリングで表現した「言葉が紡がれるまでの時間や手間」
今回のOOHでは、他の人に伝えるのは簡単なのに、大切な人だからこそ伝えることが難しい言葉を選定し、「ごめんね」「ありがとう」「愛してる」の3つのワードに着目し、それを伝えたい人の気持ちを切り取った。
メインビジュアルにあたる3つの言葉は、伝えることの難しさや、言葉が紡がれるまでの時間や手間を表現するために、同社クリエイティブ室のメンバーがレタリングで制作。伝える勇気を後押しする姿勢や覚悟の意味も込めて、制作プロセスから丁寧に表現することを心掛けたという。
クリエイティブ室による組織への自主提案から始まった本企画。広告予算は確保されておらず、自分たちで原資をつくるべく、間接部門であったクリエイティブ室は直接部門としての役割も果たすように。つまり自分たちで原資をつくり、そのお金で自由にクリエイティブを制作し出稿する、という制作プロセスを踏んだという。
「CRAZYは、結婚式には価値があると確信し、その可能性を追求し、ずっと表現し続けてきました。一方で結婚式をしないという選択もある世の中で、結婚式をする・しないという議論や、結婚式をするメリットやベネフィットを訴求すること自体は、世の中にとってそれほど有意義ではないと感じています。私たちは結婚式を目的としてではなく、手段だと捉えています。本広告を通じて、人生がより豊かになるために、結婚式という機会が有効であるということ、だからこそその機会を価値あるものとして提供したいという、そういう姿勢を伝える機会にできたらいいなと考えていました」(林氏)。
スタッフリスト
企画制作
CRAZY
CD
林隆三
AD
岩田優里、宮川雄気
企画+C
永井絢
撮影 | 澤圭太 |
OOH企画協力 | NKB(佐藤剛、齋藤隼) |