宣伝会議が主催する、100社を超える企業のマーケティング責任者が集うコミュニティである「CMO X」では、CMO X LABと題して、企業視察などブランド体験ができる交流会を定期的に開催している。
2024年7月には、「CMO X」のメンバー有志が東京銀座資生堂ビル9階にある「ワードホール」に集合。「CMOX」メンバーの一人である、資生堂ジャパン 北原規稚子氏協力のもと、「エグゼクティブ向けビューティーサービス “魅了する”リーダーシップ コース×ファンデ美容液」を体験した。
UGCと技術力の掛け合わせでヒットした「ファンデ美容液」
会の冒頭に登壇した資生堂ジャパン 新価値創造マーケティング本部本部長の北原規稚子氏。北原氏からは、「ファンデ美容液」をマーケティング視点で紹介。
資生堂は2024年4月、「ファンデ美容液」という新カテゴリーを提案するコミュニケーションを開始した。北原氏は、「じゃないほう市場」に着眼することで、新価値創造のチャンスがつかめる、と述べた。「ファンデ美容液」の戦略で着眼した、「じゃないほう市場」とは、ファンデーションを使用しないノーファンデ派や、週4日以上ファンデーションを使わない・気になるところだけコンシーラーや色付き下地で仕上げるといったレスファンデ派。「ファンデーションは肌に負担があるのでは?」という固定概念を打ち崩すべく、美容液のような効果を期待できる「ファンデ美容液」のコミュニケーションを開始した。
「ファンデ美容液」は、同社が開発した“セラムファースト技術”により、美容液の中にファンデ成分を閉じ込めるという“逆転発想”でつけている間美容液が肌にずっと触れる、という機能を実現したもの。
同技術を使った商品、「マキアージュ ドラマティックエッセンスリキッド」(2022年2月発売)、「SHISEIDO エッセンス スキングロウ ファンデーション」(2023年9月発売)を発売した際、顧客から「ファンデのフリした美容液」「美容液のような使用感」「もはや色付き美容液」といった声があがった。その声を参考に、「ファンデ美容液」という新カテゴリー名を付け、コミュニケーションを開始したという。