博報堂DYメディアパートナーズの研究開発コミュニティ「TV AaaS Lab(テレビアースラボ)」が9月4日、「テレビCM初出稿広告主分析2010-2024」の結果を報告した。
同調査では、関東・関西・名古屋いずれかのエリアでテレビCMに初出稿を行った企業の過去14年間分のデータを元に、近年の広告主のテレビCM活用の状況について分析している。
データソースはビデオリサーチ社のテレビ広告統計(2010年4月~2024年3月)。分析対象社数は約7000社。
結果は次の通り。
初出稿の広告主数は2018年度から増加傾向
テレビCM初出稿広告主数は2018年度から増加傾向で、2021年度にはコロナ禍で成長を遂げたDX関連企業の出稿などの影響で最高値を記録。各地域で300社を超えている。直近2年は減少に転じているものの、過去14年間の中では比較的高い水準で推移している。その背景として「広告会社や放送局がテレビCM初出稿のサポート体制を整えている効果もあり、高い水準になっていると考えられる」と分析している。
初年度総出稿量は減少、「スモールスタート化」が加速
テレビCM初出稿広告主全体での初年度出稿量はコロナ禍の影響を受けた2020年度を最高値に、2021年度以降は減少傾向にある。それに伴い1社あたりの出稿規模も減少している。近年は広告会社や放送局によって少額からテレビ出稿が可能なサービスも増加していることから、「テレビCM初出稿のハードルが下がっているとともに『スモールスタート化』が加速している」と分析している。
BtoB企業の出稿が定着しやすい傾向に
2022年度に東京・大阪・名古屋エリア全てで初出稿した広告主と、2023年度にも継続出稿した広告主の業種割合を比較した結果、法人向けサービス業の占める割合が16%増加した。同調査では、「ブランド認知や企業の信頼性向上などを主な出稿目的とする法人向けサービス業において、テレビCM出稿が定着しやすいのではないか」と分析している。
スタートアップ企業の出稿が増加
テレビCM初出稿広告主におけるスタートアップ企業数は2023年度と過去5年間の平均を比較して約2倍に増加した。
この中で特に、推計年間出稿金額が1000万円以上の企業数はほぼ横ばいとなっているのに対し、1000万円以下の小規模な出稿企業が3倍以上に大幅に増加した。
※スタートアップ企業の定義:設立10年以内かつ既存テレビ広告主と資本関係のない企業。