宇宙ビジネスに参画する民間企業 宇宙生活用品を発売開始

宇宙と地上の両環境のニーズに対応

宇宙生活に関連するビジネス共創プラットフォーム「THINK SPACE LIFE」の運営事業者である、ミラツク、日本たばこ産業(JT)、パルの3社は、同プラットフォームを通じて開発された製品が一般販売されることを記念し、9月10日に成果発表を行った。場所は「X-NIHONBASHI TOWER」(東京・中央)。同プラットフォームの参画企業「Le Furo」「TSUYOMI」が、宇宙と地上で共通する課題やニーズに対応する2商品を紹介。同日に販売開始した。

ISS採択商品が地上で販売されることを記念したトークイベントを開催

「THINK SPACE LIFE」は宇宙⽣活の課題から、宇宙と地上双方で役立つ研究開発や新規事業創出を目指す事業共創プラットフォームで、2020年7月に設立した。「THINK SPACE LIFEアクセラレータプログラム2021」では、宇宙飛行士の生活用品として国際宇宙ステーション(ISS)に搭載する新規生活用品のアイデアを募集した。

設立当初からインキュベーションパートナーとして活動してきたミラツクは、異なる業種が共創するためのプラットフォームづくりと、企業や学術機関による新領域開発の支援を行うNPO法人。2024年4月1日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)から同プラットフォームの運営を受け継いだ。

アメリカのイーロン・マスク氏が創業した「SpaceX」のほか、日本では2010年に設立した月着陸船開発などを行う「ispace」など、宇宙事業に乗り出す民間のスタートアップが台頭し、一般人の宇宙生活が徐々に現実味を帯び始めた。訓練を受けていない一般人が宇宙で暮らすことを前提とした商品開発が進んでおり、様々な制約がある環境の中で「楽しさ」や「心の豊かさ」といったニーズを満たす商品が求められている。「Le Furo」「TSUYOMI」の2社はそれらの需要に対応する商品を発売開始した。

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