資生堂エリクシールが好調 背景に“成長性の維持×収益性の改善”戦略

資生堂のエイジングケアブランド「エリクシール」は9月12日、同ブランドの新商品発売についての発表会を実施。ブランドの戦略刷新による売上向上、収益性改善の実現の背景を発表した。

エリクシールブランドは1983年にエイジングケアブランドとして誕生。ハリ・透明感・うるおいに満ちたすこやかで美しい肌のしるしを指す「つや玉」をキーフレーズに、ブランを展開してきた。現在はスキンケア市場17年連続売上No.1※1のエイジングケアブランドとして、好調を維持している。
※1 インテージ SRI,SRI+スキンケア市場 メインシリーズランキング2007年1月〜2023年12月 推計販売金額

資生堂ジャパン プレミアムマーケティング本部 バイスプレジデント 越間美布氏によると、エリクシールブランド好調の背景には、2022年に行ったブランド戦略の刷新があるという。同ブランドではこれまで20~40代に向けてコミュニケーションを行っていたが、「選択と集中」を合言葉に、収益性を高めるための構造改革を実行。ターゲットを40代に絞り、訴求ポイントを「つや玉」から「エイジングにおける悩みの解決」にシフトさせた。

またエリクシールは、グローバルブランドの「SHISEIDO」、「クレ・ド・ポー ボーテ」と同様に、生活者の必需品となり継続的に購入される商品を育成することで、会社の長期的な成長を担う「コアブランド」「ヒーロープロダクト」としても位置付けられている。ヒーロープロダクトは、マーケティング投資を3カ年累計で1,000億円超※2追加投資すると発表されている。
※2 23-25年累計 22年比増加総額

「エリクシールブランドが好調なのは、“成長性の維持×収益性の改善”が背景にあります。売上だけではなく、収益性を改善しなければ、成長は難しいという考えです。また、タッチポイント戦略としてドラッグストアチャネルで進めてきた、自由体験型モデルの展開も売上成長を実現した要因です。店頭、棚作りのあり方を変え、より少ない厳選した SKU でより高い売上成長を実現するため、一目でわかりやすい買い場に改善する取り組みを2023年からパイロット展開してきたことも功を奏しています」(資生堂ジャパン 越間氏)。

さらに今回、9月21日に同ブランドから新たに発売した「エリクシール ザ セラム aa(医薬部外品)」という美容液。エリクシールから美容液が発売されるのは24年ぶりとなる。

写真 商品・製品 エリクシール ザ セラム aa(医薬部外品)

「エリクシールブランドのユーザーは73%が40歳以上。さらに美容液市場において5000円以上の商品が占める割合も大きいため、エリクシールユーザーと市場の親和性を鑑みてもチャンスのある市場だったと捉えています」(越間氏)。

エリクシールでは、2024年2月に発売した「トーンアップUV乳液」が発売初週シェア47.9%、発売3カ月で目標を達成していたが、今回発売した「エリクシール ザ セラム aa(医薬部外品)」はすでに予約数が過去最大。美容液でブランド市場過去最高の売上を目指し、美容液カテゴリーでもトップシェアを目指すという。

「2024年も二けた成長達成を見込みます。日本でスキンケア市場シェア№1を盤石化し、さらなる愛用者基盤の拡大を目指します」(越間氏)。


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