デジタルの世界で知名度を確立させたブランドがさらなる顧客との接点拡大を目指したり、従来は人的営業中心だった企業が、テレビCMの活用に踏み切る機会があります。なぜテレビCMを選んだのか。初めて出稿する際に、どのような戦略を持って臨んだのか。担当者に話を聞きます。
※本記事は月刊『宣伝会議』10月号掲載の連載記事「初めてのテレビCM」の転載記事です。
※本記事は月刊『宣伝会議』10月号掲載の連載記事「初めてのテレビCM」の転載記事です。
社名認知獲得に向けたブランド初のテレビCM
1961年より、プラスチック製品の販売を行ってきたタケヤ化学工業。TAKEYAブランドの飲料ボトルのほか、食品密封容器や乳幼児用製品、食品・飲料容器などを世界各地へ出荷する、グローバル企業でもある。
これまで店頭でのコミュニケーションを通じて販促を行うほか、近年は認知拡大のために屋外のサイネージや車内広告などのOOH、InstagramをはじめとするSNSといった、さまざまな広告を出稿していた。
実は数十年前にもローカルでテレビCMを放映していたというが、「TAKEYAブランド」としての放映は初めて。
「当社の主力商品である真空断熱ステンレスボトル『ThermoFlask』の売上が好調で、市場から一定の認知を得ている自負があります。一方で、商品名は知られていても、『ThermoFlask』を製造しているのがタケヤ化学工業であることは、まだまだ知られていないのが現状です。この状況を打破して、商品だけでなく会社そのものの認知を拡大したいとの想いから、今回CMの放映を決断しました」と、代表取締役社長の竹谷弘氏は語る。