第77回「広告電通賞」 AIが普及する中で「人にしか生み出せない価値」に注目

サントリーHDが生活者を主役にしたWebCMなどで総合賞

第77回「広告電通賞」の贈賞式が10月22日、グランドプリンスホテル新高輪(東京・港)で開催された。最高賞にあたる「総合賞」を受賞したのはサントリーホールディングス(HD)で、「フィルム広告」「OOH広告」の2部門で最高賞と3つの銀賞を受賞した。フィルム広告最高賞は「ザ・プレミアム・モルツ」のWebCM「無言の父たち」篇、OOH広告最高賞は企業広告「人生には、飲食店がいる。」。同社が総合賞を受賞するのは2年ぶりで、通算26回目となる。

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第77回「広告電通賞」で「総合賞」を受賞したサントリーHD

2023年7月19日に公開された「無言の父たち」篇は、お笑い芸人の「あばれる君」を起用。「幼稚園の送迎バス乗り場で子どもを見送ったあと喋らずに帰る父たち」など、日々育児に奮闘する父親の「ぎこちない姿」を表現し、週末に「ザ・プレミアム・モルツ」を飲みながら夫婦の時間を楽しむ姿を描写。実際の育児経験者を含むチームで制作にあたっており、子育て世帯の共感を狙ったという。

同社の重野謙介氏は「長い尺の中で商品が出てくるのは最後の方。商品よりも生活者が主役で、深く共感していただきたいという思いで作った」と解説。顧客に共感してもらうには一定の長さが必要と考え、デジタルを中心に展開したという。

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