会計コンサルティング業務を提供する太陽グラントソントンは、グラントソントン加盟国において実施する世界同時調査の一環として、世界31カ国3748の中堅企業ビジネスリーダーまたは経営トップに対して持続可能な企業経営に関して尋ねる意識調査を実施し、その結果を公表した。
日本においては、従業員数100名以上1000名未満の全国の中堅・中小企業から138社の意志決定権を持つ経営層が回答。調査期間は2024年4月~6月となっている。
なぜサステナビリティに投資/注力するのか
ESG/サステナビリティ施策へ投資および注力する最も重要な要因については、調査対象国平均では「ブランドレピュテーション」(19%)で、日本では「市場競争」(23%)が最も多い結果となった。調査対象国平均では「市場競争」(14%)、「資金調達へのアクセス」(10%)と続き、日本では「事業目的の一環」(13%)、「サプライチェーン/顧客の要件」(12%)と続いている。
図 ESG/サステナビリティ施策に投資および注力する最大の要因
施策策定の障壁は「コスト」
また、中堅企業がサステナビリティ施策を策定するにあたっての最大の障壁は何か尋ねたところ、日本および調査対象国平均ともに最も多かったのは「コスト(資本投資)」であり(日本:20%、調査対象国平均:15%)、次いで「規制や基準の複雑さ」であった(日本:13%、調査対象国平均:13%)。
図 ESG/サステナビリティ施策を実施するうえでの最大の障壁
一方で、策定された施策を実施するうえで最も懸念している点については、日本および調査対象国平均ともに、「人的・時間的リソース」が最大の懸念であると回答(日本:38%、調査対象国平均:53%)。次いで「要件変更の頻度」をあげる声が顕著だった(日本:36%、調査対象国平均:52%)。
図 ESG/サステナビリティ施策を実施するうえでの最大の懸念