「佐渡奉行所」をVR体験で再現
新潟県佐渡市は、「江戸時代の佐渡にタイムスリップメタバース」を12月1日からフルオープンしている。絵巻などの歴史資料から、3DCG技術を用いてゴールドラッシュ期の佐渡・相川をVR空間で再現。7月に「佐渡島(さど)の金山」が世界文化遺産に登録されたことを契機に初めて佐渡に興味を持つ人にも楽しんでもらい、現地来訪を促進したい考えだ。デジタルコンテンツに親しみのある20代〜40代の若年層をターゲットとしているほか、小中学生やファミリー層へのアプローチ策としても活用していく。
「時空を超えて江戸時代の佐渡へタイムスリップ事業」として、8月1日に第1弾「金山坑道エリア」、10月1日に第2弾「京町エリア」を公開した。今回は第3弾として12月1日に、江戸時代の「佐渡奉行所」を再現したメタバース空間を公開。専用アプリは不要で、VRゴーグルやPC、スマホ、タブレットなどのデバイスから利用できる。
「佐渡奉行所」は司法・行政を司る奉行所の機能だけでなく、金銀を精製する「寄勝場(よせせりば)」の機能を併せ持つ佐渡独特の形態。フルオープン記念として「御白洲裁判」で出題される佐渡に関するクイズに挑戦することで、抽選で「佐渡ギフト」をプレゼントするキャンペーンも開催する。応募締切は2025年2月28日。クイズキャンペーンなどを通じて、新規ユーザー登録数2000人を目指す考えだ。
初の試みとして、決済機能を通じた「投げ銭」の仕組みを導入。佐渡市には400件を超える文化財があり、これらを次世代へ継承するためには多額の費用が必要となり、投げ銭を通じて文化財の保全などの取り組みを応援することができる。また、同事業を「企業版ふるさと納税」で応援する企業を募集している。