GfK/NIQ Japanは17日、グローバルで行った世界市場におけるプライベートブランドの消費動向に関するレポートを発表した。
世界的なプライベートブランド人気の高まり
これまでプライベートブランドはヨーロッパ地域での普及が進んでいたが、現在、ヨーロッパを含む世界の様々な国や地域でプライベートブランドの人気が高まっているという。
2024年8月に実施した調査によると、ドイツで61%の回答者が「これまで以上にプライベートブランド商品を購入している」と回答。また、サウジアラビア(59%)、インド(56%)、コロンビア(56%)において、調査対象国平均である50%を上回る結果となった【図1】。
調査対象国はUK、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、ポーランド、トルコ、アメリカ、カナダ、メキシコ、コロンビア、ブラジル、チリ、中国、韓国、インド、タイ、インドネシア、シンガポール、サウジアラビア、エジプト、南アフリカ共和国、オーストラリア。
高価格でもこだわらないZ・ミレニアル世代
また調査結果からは、“値段が高くても、自分が気に入ったプライベートブランド商品を買う”と回答した消費者属性が明らかになった。
“プライベートブランド商品にもっとお金をかけてもいい”と回答したミレニアル世代(46%)とZ世代(46%)の割合は、同じ質問に“いいえ”と回答したベビーブーマー世代(23%)の2倍であった【図2】。
ミレニアル世代とZ世代が価格にこだわらずプライベートブランド商品を購買しているという傾向は、NIQが2024年に発表した「Spend Z」レポート1でも明らかになっていた。
PBは世界的にシェアを拡大
また販売データの推移からは、消費者がプライベートブランド商品に独自の価値を見出して購入していることを示している【図3】。
2024年第2四半期のNIQ RMSのデータによると、世界におけるプライベートブランドは12ヶ月間で+5.6%の金額売上成長を達成した。
特に中東・アフリカ(34.3%増)と中南米(14.2%増)がインフレ水準の上昇に牽引され、最も速い伸びを示している。
より緩やかではあるが、世界の金額シェアもこの間に伸びており、購買客がこれまで以上にプライベートブランド商品を購入していることが分かった。