「本物志向」が求められるペットボトルコーヒー市場
キリンビバレッジは、10月にリニューアルしたペットボトルコーヒー「キリン ファイア ワンデイ」シリーズの出荷数量が、約1カ月で2500万本を突破したと発表した。10月の販売数量も前年比2割増と好調に推移。シンプルでスタイリッシュな見た目に変化したことが伸長要因と見ている。物価高による節約志向の中、ペットボトルコーヒー市場では、より「個性」や「自分らしさ」が求められているとしている。
リニューアルでは、メタリックカラーを基調としたパッケージに、同ブランドを象徴する炎のエンブレムを大きく配置するなど、直火コーヒーのおいしさや品質感を伝えるデザインに刷新。スタイリッシュでシンプルなデザインにしたことで、コンビニの売り場でも目を引き、消費者が手に取りやすい要因となっているという。
同社によると、消費者からは「デスクに置いて働きたくなるようなかっこよさ」と評価されており、前回リニューアル期よりも購入率が向上した理由と考えている。デスクや社内に置いて1日中持ち運ぶペットボトルコーヒーにおいては「生活を彩るようなかっこよさ」が求められているとしている。
中味においても「キリン ファイア ワンデイ ブラック」と「キリン ファイア ワンデイ ラテ微糖」は「直火焙煎豆抽出物」を新たに採用し、香ばしさと味を向上させ、冷たくても常温でもおいしいコーヒーを実現した。同社は「ファイアの発売時から大事にしている『直火の焙煎』を強化することで、モノづくりへのこだわりやお客さまがコーヒーに期待する香り高さ・香ばしさに応えていきたい」としている。
「キリンファイアワンデイ甘くないラテ<砂糖不使用>」は中味の変更はないが、砂糖不使用でベタつかないミルク入りアイスコーヒーとして引き続き好評だ。
俳優の鈴木亮平主演の映画「劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)」のコンテンツを活用したタイアップキャンペーンを通じて、店頭やSNSでの露出が増えたことも成功要因の1つだとしている。