ベンチャー企業のスピード感、機動力を活かした商品開発 スマートニュースの広告営業戦略

近年、メディア企業は従来の「広告枠」の提供にとどまらない広告ビジネスを展開し始めています。大手メディア企業は、いまどのような方針でメニュー開発をしているのか。さらには、広告営業の戦略とは? スマートニュースの戦略について聞きました。
※本記事は月刊『宣伝会議』2024年12月号に掲載の「メディア企業に聞く広告営業戦略」記事を転載したものです。

電通、電通デジタルとも連携データクリーンルームを構築

日本と米国でスマートフォンアプリの「SmartNews」を介したサービスを提供する、スマートニュース。2012年に提供を開始した同社のアプリは現在、3000以上の掲載媒体から、多様な記事をユーザーに届けている。現在、「SmartNews」に配信可能な広告である「SmartNews Ads」ではインフィード、動画、ディスプレイなど、様々な商品を取り揃える。

同社の広告営業の方針について、スマートニュース広告事業部事業本部長兼広告代理店第一事業部事業本部長の山田大輔氏は「パフォーマンス領域、ブランド領域、データ領域の3軸で活動している」と説明する。

「パフォーマンス領域では目的・広告配信結果・商品内容・ユーザー行動などに応じて、自動的にターゲティングを最適化する『SMARTターゲティング』をローンチ。またPixelタグ導入による効果改善などで新しい効果を感じられる『広告マネージャーV2』で広告効果改善に向けたアップデートを実施している。

2つ目のブランド領域の強化では『Top News Video Ads』というソリューションをローンチ。ニュースアプリ『SmartNews』に全面縦型動画広告の配信を可能にした。

データ領域では電通、電通デジタルと共同でユーザーのプライバシーを保護しながら安全にデータが分析できる環境を提供し、企業のマーケティング活動の支援に寄与するデータクリーンルーム『SmartNews Ads Data Pot』を構築。ニュースアプリ『SmartNews』の記事閲読行動データなどを安全に活用し、生活者の“モーメント”を捉えた効果的なマーケティングが実現可能となった」と続ける。

現在、広告営業活動において注力しているのは、全面縦型動画広告「Top News Video Ads」や位置情報ターゲティングを活用した広告の新プロダクト「SmartNews Hyper Local Ads」だ。これらのプロダクトは広告主に好評で「広告主の数が年初1月比で+20%増加した」という。

今後も複数の新商品を準備中という山田氏。さらに「我々はいわゆるベンチャー企業。そこが強みであると思う。スピード感、機動力を今後も活かして、広告主や広告会社の方たちの声を聞き、クライアントのマーケティング目標達成に寄与するプロダクト、ソリューションの開発や、営業活動を行っていきたい」と今後の展望を語った。

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山田大輔氏

スマートニュース
広告事業部事業本部長
兼広告代理店第一事業部
事業本部長

検索連動型広告の祖であるOvertureからデジタルマーケティングのキャリアをスタート。2020年デジタルマーケティング業界に従事。Yahoo、Google、X(Twitter)で広告営業、営業企画を歴任し、2024年7月よりスマートニュースに参画。

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